結論:まずこれだけ覚える
レポート/ダッシュボードフォルダには、**閲覧者(Viewer)・編集者(Editor)・管理者(Manager)**の3つのアクセスレベルがあります。 サブフォルダはアクセス範囲を細かく分けるための境界ではありません。共有を設定できるのはルートフォルダで、サブフォルダはルートフォルダの共有設定を継承します。サブフォルダだけを別のユーザーや公開グループへ個別共有することはできません。 したがって、閲覧者を分ける必要があるレポート群は、同じルートフォルダ配下のサブフォルダではなく、共有設定を分けた別々のルートフォルダへ配置します。
レポート/ダッシュボードフォルダ共有の基本
Salesforceでは、レポートやダッシュボードを個別に共有するのではなく、それらを保存したフォルダを共有します。 ただし、フォルダへのアクセスだけで操作できる内容がすべて決まるわけではありません。たとえばレポートを実行するには、フォルダへのアクセスに加えて[レポートを実行]権限が必要です。フォルダのアクセスレベルと、レポート/ダッシュボードに関するユーザー権限の両方を確認します。
3つのアクセスレベル
| アクセスレベル | 主な役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| 閲覧者(Viewer) | フォルダと、その中のレポート/ダッシュボードを表示する | レポートの実行やダッシュボードの更新には、対応するユーザー権限も必要 |
| 編集者(Editor) | 閲覧者の範囲に加えて、フォルダ内のコンテンツを保存・編集・追加・削除する | フォルダの共有相手やアクセスレベルは管理できない |
| 管理者(Manager) | 編集者の範囲に加えて、フォルダ名や共有設定を管理する | レポートやダッシュボード自体の操作は、別途ユーザー権限の影響を受ける |
共有先には、ユーザー、ロール、ロールと下位ロール、公開グループなどを指定できます。共有先ごとに異なるアクセスレベルを設定できます。
サブフォルダの継承ルール
Lightning Experienceでは、レポートフォルダまたはダッシュボードフォルダの中にサブフォルダを作成でき、最大3階層のサブフォルダを使用できます。 ただし、共有設定はフォルダツリーのルートで管理されます。
- 共有できるのはルートフォルダ
- サブフォルダはルートフォルダの共有設定を継承する
- サブフォルダでは共有相手やアクセスレベルを追加・変更できない
- サブフォルダを開く権限があるユーザーは、同じルートフォルダに設定された共有範囲に基づいてアクセスする サブフォルダは、レポートやダッシュボードを整理するための機能です。異なる部門へ異なる閲覧権限を付けるための独立した共有単位ではありません。
具体例
次の要件を考えます。
- サポートマネージャー:ヘルプデスクとR&Dの両方を閲覧・編集
- サポートエージェント:ヘルプデスクのみ閲覧
- R&D担当者:R&Dのみ閲覧 「サポートレポート」という1つのルートフォルダの下に「ヘルプデスク」と「R&D」のサブフォルダを作っても、サブフォルダごとに別の共有設定はできません。 この要件では、たとえば次のようにルートフォルダを分けます。
- 「ヘルプデスクレポート」をルートフォルダとして作成し、サポートエージェントには閲覧者、サポートマネージャーには編集者として共有する
- 「R&Dレポート」を別のルートフォルダとして作成し、R&D担当者には閲覧者、サポートマネージャーには編集者として共有する この構成なら、各チームへ必要なフォルダだけを公開できます。
よくある誤解
サブフォルダへ個別の共有を追加すれば、親より狭い範囲にできる
できません。サブフォルダの共有設定はルートフォルダから派生し、サブフォルダ単位では変更できません。
親フォルダを閲覧できなくても、サブフォルダだけ共有できる
できません。サブフォルダだけを独立して共有する設定はありません。アクセス対象を分ける場合は、別のルートフォルダを使用します。
フォルダの管理者アクセスがあれば、すべてのレポートを無条件に編集できる
フォルダのアクセスレベルだけでは不十分です。レポートやダッシュボードに関するユーザー権限によって、実際に実行・編集・削除できる操作が制限されます。
試験での判別ポイント
- 閲覧・編集・共有管理の違いを問われたら、Viewer・Editor・Managerを区別する
- サブフォルダごとに別チームへ共有する案は選ばない
- 閲覧対象を分離する必要がある場合は、別々のルートフォルダを作成して共有する
- フォルダアクセスと、レポート/ダッシュボードのユーザー権限を混同しない
出典(Salesforce公式)
- Access Levels for Report and Dashboard Folders — Viewer・Editor・Managerの3段階があり、共有先ごとにアクセスレベルを設定することを裏付けます。
- Considerations and Requirements for Salesforce Enhanced Folder Sharing in Reports and Dashboards — 拡張フォルダ共有の3アクセスレベルと、それぞれの主な操作範囲を裏付けます。
- Report and Dashboard Folders — レポート/ダッシュボードは保存先フォルダを共有し、閲覧にはフォルダアクセスと必要なユーザー権限の両方が必要であることを裏付けます。
- Create a Report or Dashboard Subfolder in Lightning Experience — サブフォルダを最大3階層作成できること、および作成にはルートフォルダのアクセス管理権限が必要であることを裏付けます。
- Summer ’18 Release Notes: Organize Reports and Dashboards in Folders and Subfolders — 共有はルートフォルダで行い、サブフォルダがルートフォルダの共有設定を継承する仕様を裏付けます。