Administrator 練習問題 Q89
AW Computingの管理者は、サポートチームのためにレポートフォルダーを設定するよう依頼されました。管理者は「ヘルプデスクレポート」と「R&Dレポート」という2つの独立したレポートフォルダーを作成します。サポート組織では、サポートエージェント、R&D、サポートマネージャーの公開グループを使用しています。サポートエージェントはヘルプデスクレポートを実行できる必要がありますが、R&Dレポートは表示できてはいけません。サポートマネージャーは、両方のフォルダーのすべてのレポートを表示および編集できる必要があります。これらのフォルダーを共有する方法はどれですか?2つ選択してください
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2つ選択してください(0/2)
正答:B. ヘルプデスクレポートフォルダーを、閲覧者アクセスでサポートエージェントの公開グループと共有します。 / C. ヘルプデスクレポートフォルダーとR&Dレポートフォルダーを、編集者アクセスでサポートマネージャーの公開グループと共有します。
解説
前提知識
公開グループとは
複数のユーザーをまとめて扱うための入れ物です。ロール、他のグループ、個別ユーザーなどをメンバーにできます。レポートフォルダーの共有相手を「サポートエージェント」のようなグループ単位で指定しておくと、担当者が入れ替わってもグループのメンバーを変えるだけで済みます。
レポートフォルダーのアクセスレベルとは
レポート/ダッシュボードフォルダーの共有には、次の3段階のアクセスレベルがあります。
| アクセスレベル | できること |
|---|---|
| 閲覧者(Viewer) | フォルダーと保存されたレポートを表示できる。レポートの実行には[レポートを実行]などのユーザー権限も必要 |
| 編集者(Editor) | フォルダーへの保存、レポート名の変更、削除などのフォルダー操作が可能になる。実際の作成・編集・実行には対応するユーザー権限も必要 |
| 管理者(Manager) | 編集者の操作に加えて、フォルダー自体の共有設定の変更や削除ができる |
なお、フォルダーへのアクセスだけでレポートが使えるわけではありません。ユーザー側に[レポートを実行]などのユーザー権限も必要です。
共有の単位はルートフォルダーである
レポート/ダッシュボードの共有設定は、フォルダーツリーのルート(一番上のフォルダー)で管理されます。サブフォルダーはルートフォルダーの共有設定を継承し、サブフォルダーだけを別の相手に共有することはできません。そのため、「チームAには見せるがチームBには見せない」というアクセスの分離は、サブフォルダーではなく独立したルートフォルダーに分けて実現します。この設問で最初から2つの独立したフォルダーを作っているのは、そのためです。
🔗 ここがまだモヤッとする方へ→ レポート/ダッシュボードフォルダの共有とアクセスレベル:サブフォルダへの継承ルール
設問の状況を分解する
- フォルダーは「ヘルプデスクレポート」と「R&Dレポート」の2つの独立したルートフォルダー
- サポートエージェント:ヘルプデスクレポートを実行できる。ただしR&Dレポートは表示できてはいけない
- サポートマネージャー:両方のフォルダーのレポートを表示・編集できる 読み解き方は次のとおりです。
- 「実行できればよい」だけなら、必要なアクセスレベルは閲覧者です。編集者以上を与えると、レポートの改変や削除まで許してしまいます。
- 「表示できてはいけない」は、そのフォルダーを一切共有しないことで実現します。共有しなければ、そのグループにはフォルダーもレポートも見えません。
- 「表示および編集できる必要がある」は編集者アクセスです。これを両方のフォルダーに対して設定します。 つまり、必要な共有は「ヘルプデスクレポート → サポートエージェントに閲覧者」と「両フォルダー → サポートマネージャーに編集者」の2つです。 初学者が誤解しがちな点は、「見せない」ための設定を探してしまうことです。通常ユーザーに対するフォルダー共有では、見せたくない相手には共有しないのが基本です。ただし、[公開フォルダー内のレポートを参照]や[公開フォルダー内のレポートを管理]など、追加の管理権限を持つユーザーは明示的な共有がなくてもアクセスできる場合があります。
選択肢の検討
A. R&Dレポートフォルダーを、閲覧者アクセスでサポートエージェントの公開グループと共有します。 → ✕
要件に明確に違反します。サポートエージェントにはR&Dレポートを表示させてはいけません。閲覧者アクセスでもフォルダーとレポートは表示でき、[レポートを実行]権限があれば実行できてしまいます。この選択肢が正解になるのは、「サポートエージェントもR&Dのレポートを参照する必要がある(ただし編集はさせない)」という要件のときです。
B. ヘルプデスクレポートフォルダーを、閲覧者アクセスでサポートエージェントの公開グループと共有します。 → ⭕ 正解
サポートエージェントに必要なのは「ヘルプデスクレポートを実行できること」だけです。閲覧者アクセスでフォルダーとレポートを表示でき、[レポートを実行]権限があれば実行できます。フォルダーアクセスとしては編集権限を与えません。R&Dレポートフォルダーは共有しないため、こちらは見えません。要件をちょうど満たす最小限の権限です。
C. ヘルプデスクレポートフォルダーとR&Dレポートフォルダーを、編集者アクセスでサポートマネージャーの公開グループと共有します。 → ⭕ 正解
サポートマネージャーは「すべてのレポートを表示および編集」する必要があるため、両方のフォルダーに編集者アクセスが必要です。編集者アクセスは、フォルダー内への保存、レポート名の変更、削除などを許可します。実際のレポート作成・編集には対応するユーザー権限も必要です。フォルダーの共有設定そのものをマネージャーに変更させたい場合は、管理者アクセスを選びます。
D. ヘルプデスクレポートフォルダーとR&Dレポートフォルダーの両方を、閲覧者アクセスでサポートエージェントの公開グループと共有します。 → ✕
R&Dレポートフォルダーを共有してしまうため、「サポートエージェントにR&Dレポートを表示させない」という要件に違反します。アクセスレベルを閲覧者に落としても、表示できてしまう事実は変わりません。
管理者としての対処手順
- [設定]→[ユーザー]→[公開グループ]で、サポートエージェント、R&D、サポートマネージャーの公開グループが存在し、メンバーが正しいことを確認する。
- [レポート]タブで「ヘルプデスクレポート」フォルダーを開き、右上の[共有](フォルダーの▼メニュー →[共有])を選ぶ。
- 共有先の種類で[公開グループ]を選び、サポートエージェントを検索して閲覧者アクセスで共有する。
- 同じ画面で、サポートマネージャーを編集者アクセスで共有する。
- 「R&Dレポート」フォルダーを開き、R&Dグループに必要なアクセス(通常は閲覧者または編集者)、サポートマネージャーに編集者アクセスで共有する。サポートエージェントは追加しない。
- 各レポートを、対応するフォルダーに移動する(レポートの▼メニュー →[移動])。
- サポートエージェントのテストユーザーでログインし、ヘルプデスクレポートが実行でき、R&Dレポートフォルダーが表示されないことを確認する。あわせて、プロファイルまたは権限セットで[レポートを実行]権限が付与されていることを確認する。
あわせて覚えておきたいポイント
- フォルダー共有は「共有した相手だけが見える」仕組みです。見せたくない相手には共有しないのが正しい対処で、拒否設定は存在しません。
- 共有相手は個別ユーザーよりも公開グループやロールで指定します。異動や退職の影響を受けにくくなります。
- レポートを実行するには、フォルダーアクセスに加えて[レポートを実行]などのユーザー権限が必要です。片方だけでは動きません。
- サブフォルダーは整理のための機能で、独立した共有境界ではありません。アクセスを分けたいときはルートフォルダーを分けます。
- 「表示のみ」は閲覧者、「レポートの作成・編集」は編集者、「共有設定の変更」は管理者、と対応を覚えておくと選択肢を切りやすくなります。
出典(Salesforce公式)
- Access Levels for Report and Dashboard Folders — 閲覧者・編集者・管理者の3段階のアクセスレベルと、それぞれで可能な操作範囲を裏付ける。
- Report and Dashboard Folders — レポートを開くには保存先フォルダーへのアクセスと[レポートを実行]などのユーザー権限が必要であることを裏付ける。
- Share a Report or Dashboard Folder in Lightning Experience — フォルダーはユーザー、公開グループ、ロール、テリトリーに対してアクセスレベルを指定して共有できることを裏付ける。
- Summer ’18 Release Notes: Organize Reports and Dashboards in Folders and Subfolders — 共有できるのはルートフォルダーであり、サブフォルダーはルートフォルダーの共有プロパティを継承することを裏付ける。
- Considerations and Requirements for Salesforce Enhanced Folder Sharing in Reports and Dashboards — 拡張フォルダ共有における閲覧者・編集者・管理者の主な操作範囲を裏付ける。