🎯 結論:まずこれだけ覚える 自動レスポンスルールは、Web-to-リード / Web-to-ケース / メール-to-ケースなどの標準受付経路で、レコードの属性に応じたテンプレートメールを自動返信する機能です。リード用とケース用にそれぞれ複数のルールを作成できますが、同時に有効化できるのは各1つです。ルールエントリは指定順に評価され、最初に一致したエントリだけが実行されます。どのエントリにも一致しない場合は、Web-to-リードまたはWeb-to-ケース設定の既定レスポンステンプレートが使用されます。
どんな場面で使う機能か
Webサイトの問い合わせフォームからリードが入ってきたとき、「お問い合わせありがとうございます」というメールを即座に返したいとします。しかも製造業の見込み顧客と教育機関の見込み顧客で、案内する内容を変えたい。この「入力内容に応じて即座に定型メールを返す」用途が、自動レスポンスルールのど真ん中です。 標準設定で主に対象になる受付経路は次のとおりです。
- リード:Web-to-リード
- ケース:Web-to-ケース、メール-to-ケース、On-Demand メール-to-ケース、Self-Serviceポータルなど 通常の手動作成では、これらの標準受付用の自動レスポンスは起動しません。また、カスタムAPIで作成したリードやケースも既定では起動しません。ただし、SOAP APIのEmailHeaderやApexのDMLOptionsなど、明示的に自動レスポンスを要求できる経路があります。そのため「外部から作成されたレコードなら必ず起動する」とは限りません。
構造:ルールとルールエントリ
自動レスポンスルールは2階層です。
- ルール:オブジェクトごとに複数作れますが、有効化できるのは1つだけです。
- ルールエントリ:ルールの中に並べる条件と、そのときに使う差出人名・差出人アドレス・メールテンプレートのセットです。 エントリには並び順があり、レコードが作成されると上から順に条件が評価され、最初に一致したエントリのテンプレートだけが送信されます。複数のエントリに当てはまっても、送られるのは1通です。 たとえば「業種=製造業なら製造業向けテンプレート、業種=教育なら教育向けテンプレート」と設定できます。どのエントリにも一致しない場合は、Web-to-リードまたはWeb-to-ケース設定の既定レスポンステンプレートが送信されます。要件によっては、明示的な汎用エントリを最後に置く設計もできますが、既定テンプレートとの役割分担を決めておきます。
設定手順
- 条件ごとに送信するメールテンプレートを作成する。
- [設定]のクイック検索で[リードの自動レスポンスルール]または[ケースの自動レスポンスルール]を開く。
- [新規]でルールを作成し、[有効]にする。
- 作成したルールを開き、[ルールエントリ]の[新規]を選択する。
- 評価順、条件(例:業種 = 製造業)、差出人、返信先、メールテンプレートを指定して保存する。
- 条件ごとにエントリを追加する。範囲が重なる条件は、より具体的な条件を先に評価する。
- 未一致時の文面は、[Web-to-リード]または[Web-to-ケース]設定の既定レスポンステンプレートで指定する。
- Salesforceから使用する差出人アドレスとメール送信ドメインが検証済みであることを確認し、実際の受付経路からテストする。 メール送信ドメインが検証されていない場合、個別のメールアドレスが検証済みでも配信に失敗することがあります。
似ている機能との切り分け
| 機能 | 主な役割 | 起動タイミング |
|---|---|---|
| 自動レスポンスルール | 条件に応じた定型メールの自動返信 | Web-to-リードや対応するケース受付経路。APIは明示的な起動指定が必要な場合がある |
| 割り当てルール | レコードの所有者を条件で振り分ける | リード・ケースの作成時(と再実行時) |
| フロー(レコードトリガーフロー) | 項目更新・レコード作成・メール送信など汎用の自動化 | 任意のレコードの作成・更新・削除 |
| 入力規則 | 保存時のデータ検証(エラー表示) | レコード保存時。メールは送れない |
公式ヘルプにも「自動レスポンスルールとワークフローメールアラートの相違点」という比較トピックが用意されており、Webやメール経由の登録に対する即時返信は自動レスポンスルールの担当だと整理されています。
よくある質問
Q. フローでも同じことができますよね? できます。ただし試験で「Web-to-リード/ケースの登録直後に、項目値に応じた定型メールを返したい」と問われたら、標準機能である自動レスポンスルールが期待される答えです。設定だけで完結し、テンプレートの出し分けもエントリの並び順で表現できます。 Q. 条件に一致するエントリが複数あったら、複数通届きますか? いいえ。最初に一致した1件だけが実行されます。 Q. 有効なルールを2つ運用したいのですが。 リード用に有効化できるのは1つ、ケース用に有効化できるのも1つです。複数の条件分岐は、有効な1つのルール内にルールエントリを追加して表現します。 Q. どのエントリにも一致しなかった場合、メールは送られませんか? Web-to-リードまたはWeb-to-ケース設定に既定レスポンステンプレートが指定されていれば、そのテンプレートが送信されます。
出典(Salesforce公式)
- Set Up Auto-Response Rules — 対応するリード・ケースの受付経路、有効化できるルール数、エントリの評価順、最初の一致で停止すること、未一致時に既定テンプレートを使うことを裏付けます。
- Auto-Response Rules Do Not Fire for Cases or Leads Created via API — カスタムAPI作成では自動レスポンスが既定で起動しないこと、およびSOAP APIやApexで明示的に起動できることを裏付けます。
- Salesforce Auto-Response Emails Sent from Unexpected User When No Rule Entry Matches — ルールエントリに一致しない場合、Web-to-リードまたはWeb-to-ケース設定の既定レスポンステンプレートが使用されることを裏付けます。
- Guidelines for Assignment Rules — 割り当てルールがリードまたはケースの所有者をユーザー・キューへ振り分ける機能であることを裏付けます。
- Requirements to Send Email from Salesforce — Salesforceから送信するメールについて、ユーザーレベルとメール送信ドメインの検証が必要であることを裏付けます。