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商品とプライスブックとは何か:同じ商品に複数の価格を持たせる仕組み

結論:まずこれだけ覚える

Salesforceでは、商品名や商品コードなどの基本情報を商品(Product)で管理し、商品ごとの価格をプライスブックエントリ(Price Book Entry)で管理します。 同じ商品を顧客層、地域、販売チャネルなどによって異なるリスト価格で販売する場合は、用途ごとにカスタムプライスブックを作成します。価格を変えるためだけに商品レコードを複製したり、商談レコードタイプだけで価格を切り替えたりする必要はありません。


商品・プライスブック・プライスブックエントリの関係

商品(Product)

商品は、自社が販売するモノやサービスを表すカタログレコードです。商品名、商品コード、説明など、価格表が変わっても共通する情報を保持します。 価格は商品レコードの属性として直接管理するのではなく、商品とプライスブックを結ぶプライスブックエントリに保持します。

プライスブック(Price Book)

プライスブックは、商品とその販売価格をまとめた価格表です。

  • 標準プライスブック:商品ごとの標準価格を保持する基本の価格表
  • カスタムプライスブック:市場セグメント、地域、販売チャネルなどに応じた独自のリスト価格を保持する価格表 Salesforceでは、業務上必要な数のカスタムプライスブックを作成できます。

プライスブックエントリ(Price Book Entry)

プライスブックエントリは、特定の商品を、特定のプライスブックで、いくらで販売するかを表すレコードです。 同じ商品でも、標準プライスブックとパートナー向けプライスブックに別々のエントリを作成すれば、異なる価格を設定できます。


標準価格とカスタム価格の設定順序

商品をカスタムプライスブックへ追加する前に、商品へ有効な標準価格を設定する必要があります。

  1. 商品を作成する
  2. 標準プライスブックで標準価格を設定し、エントリを有効化する
  3. カスタムプライスブックを作成して有効化する
  4. 商品をカスタムプライスブックへ追加し、その用途に応じたリスト価格を設定する 標準プライスブックエントリが有効でなければ、その商品をカスタムプライスブックや商談で使用できません。

商談での使われ方

商談へ最初の商品を追加するときは、その商談で使用するプライスブックを選択します。商談には1つのプライスブックが関連付けられ、そのプライスブックに有効なエントリがある商品を商談商品として追加します。 商品の**販売価格(Sales Price)は、選択したプライスブックのリスト価格(List Price)**を初期値として使用します。ユーザーの権限や設定によっては、商談商品上で販売価格を変更できます。 つまり、パートナー向けの固定価格表を使う場合は、次のように構成します。

  1. パートナー向けカスタムプライスブックを作成する
  2. 同じ商品を割引後のリスト価格で登録する
  3. パートナー向け商談で、そのプライスブックを選択する
  4. 商談商品を追加し、リスト価格が初期の販売価格として反映されることを確認する

⚠️ 商品が追加済みの商談でプライスブックを変更すると、商談の商品明細は削除されます。商談へ商品を追加する前に、適切なプライスブックを選びます。


比較表

要件使用する仕組み理由
同じ商品をすべての顧客へ同じ標準価格で販売する標準プライスブック商品ごとの基本となる標準価格を管理するため
同じ商品を顧客層や地域ごとに異なるリスト価格で販売するカスタムプライスブック同一商品へ複数の価格セットを定義できるため
商品名、商品コード、説明などを変更する商品価格表に依存しない商品マスタ情報だから
商談画面や選択リストを営業プロセスごとに変えるレコードタイプ、ページレイアウト画面や業務プロセスの出し分けであり、価格表の管理とは別だから

よくある誤解

商品レコードを複製すれば、別価格を管理できる

技術的には別の商品として登録できますが、同じ商品の情報を二重管理することになります。同じ商品に複数の価格表を持たせる要件では、カスタムプライスブックを使用します。

商談のレコードタイプを変えれば、商品の価格も自動的に変わる

レコードタイプだけでは商品価格は切り替わりません。レコードタイプはビジネスプロセス、ページレイアウト、選択リスト値などの出し分けに使用します。標準のリスト価格セットを分ける役割はプライスブックです。

プライスブックの価格が、そのまま最終販売価格になる

プライスブックエントリのリスト価格は、商談商品における販売価格の初期値です。ユーザーに販売価格の編集権限がある場合や、割引を適用する場合は、最終的な販売価格がリスト価格と異なることがあります。

カスタム項目に割引率を作れば、プライスブックは不要になる

割引率を保存する項目だけでは、商品ごとの価格表や商談で選択できる商品・リスト価格のセットは作成されません。固定された複数の価格セットを標準機能で管理する場合は、カスタムプライスブックを使用します。


試験での判別ポイント

  • 同じ商品を異なる顧客層へ別価格で販売する要件は、カスタムプライスブックを選ぶ
  • 商品を複製する案は、価格だけが異なる場合には不適切
  • レコードタイプは画面・業務プロセスの出し分けであり、価格表そのものではない
  • カスタムプライスブックへ追加する前に、有効な標準価格が必要
  • 商談では、選択した1つのプライスブックに基づいて商品とリスト価格を使用する

出典(Salesforce公式)

  • Products Concepts — 商品が販売するモノやサービスを表し、同じ商品を複数のプライスブックへ異なる価格で登録できることを裏付けます。
  • Manage Price Books — 標準プライスブック、カスタムプライスブック、プライスブックエントリの役割を裏付けます。
  • Create Custom Price Books — 市場セグメントごとにカスタムプライスブックを作成し、商品へ異なる価格を設定する手順を裏付けます。
  • Set Product Prices in Lightning Experience — 標準価格とカスタムプライスブックのリスト価格を設定する手順、およびエントリを有効化する必要性を裏付けます。
  • Add Products to Opportunities — 商談へ最初の商品を追加するときにプライスブックを選び、販売価格が関連するプライスブックのリスト価格を初期値とすることを裏付けます。
  • Considerations for Creating and Maintaining Price Books — 商談で使用する商品が1つのプライスブックに基づくこと、および商品追加済みの商談でプライスブックを変更すると商品明細が削除されることを裏付けます。