Administrator 練習問題 Q291
Cloud Kicks では、ケースに意図していないデフォルトのケース所有者が割り当てられ、作成者と最終更新者も予期しないユーザになっています。企業側の混乱を避けるため、これを連携ユーザ(インテグレーションユーザ)に変えたいと考えています。プラットフォーム管理者は Salesforce の何を編集するべきですか?
左の○で回答を選択。本文を押すと横線で除外でき、もう一度押すと戻せます。
1つ選択してください(0/1)
正答:A. サポート設定
解説
前提知識
サポート設定とは
ケース管理の「既定の振る舞い」をまとめて決める設定画面です。[設定]でクイック検索から[サポート設定]を開きます。公式ヘルプは、サポート設定でメールテンプレート、デフォルトのケース所有者、ケースに関するお知らせなどを選択する、と説明しています。 ここで押さえるべき項目は2つです。
- デフォルトのケース所有者:割り当てルールなどで所有者が決まらなかったケースを、誰の持ち物にするか
- 自動ケースユーザー:割り当てルール、エスカレーションルール、Web-to-ケースなどによる自動変更で、ケースフィード項目とケース履歴に表示されるユーザー。自動応答メールやエスカレーション通知の送信者としても使用されます。 Salesforce公式で確認できる自動ケースユーザーの役割は、自動処理の表示名義です。ケースの監査項目である[作成者]や[最終更新者]を任意のユーザーへ置き換える設定ではありません。したがって、設問の「作成者と最終更新者」という表現は、ケースフィードやケース履歴に表示されるユーザーを指しているものとして読み解く必要があります。
連携ユーザー(インテグレーションユーザー)とは
人間ではなく、システム間連携や自動処理のために用意する専用ユーザーです。自動処理の痕跡を実在の社員名義で残すと「誰が触ったのか」が分からなくなるため、専用ユーザーに寄せて可視性を保つのが定石です。設問の「企業側の混乱を避けたい」はこの意図です。
割り当てルールとの関係
ケースの所有者は、まずケース割り当てルールで決まります。ルールの条件に合致しなかったケースだけが、サポート設定の[デフォルトのケース所有者]に落ちます。
設問の状況を分解する
- ケースに意図していないデフォルトのケース所有者が割り当てられている
- 自動処理による変更で、ケースフィードやケース履歴に予期しないユーザー名が表示されている
- これらを連携ユーザーに変更したい
- 求められているのは、デフォルトのケース所有者と自動ケースユーザーを差し替える設定場所 [デフォルトのケース所有者]と[自動ケースユーザー]は、どちらもサポート設定にあります。ただし、設問を文字どおり「監査項目の[作成者]と[最終更新者]を変更したい」と読む場合、自動ケースユーザーでは解決できません。本問は、ケースフィードおよびケース履歴に表示される自動処理の名義を問う設問として解釈すると A が成立します。
選択肢の検討
A. サポート設定 → ⭕ 正解
[デフォルトのケース所有者]と[自動ケースユーザー]の両方がサポート設定にあります。前者は割り当てルールなどで所有者が決まらないケースの所有者を、後者は自動処理でケースフィードやケース履歴に表示されるユーザーを制御します。ただし、[自動ケースユーザー]は監査項目の[作成者]や[最終更新者]を書き換える設定ではありません。
B. プロセスの自動化設定 → △(惜しいが不正解)
ここにはデフォルトのワークフローユーザーなど、自動化全般に関する設定があります。しかし、ケースのデフォルト所有者や、自動ケース処理の表示ユーザーはここでは制御しません。判別基準は、対象がケース固有の既定設定か、自動化全般の設定かです。
C. サポートプロセス → ✕
サポートプロセスは、ケースの[状況]選択リストで利用できる値をビジネスプロセス別に定義するものです。レコードタイプと組み合わせて使います。所有者や自動処理の表示ユーザーとは無関係です。「部署ごとにケースの状況の選択肢を分けたい」という要件ならこれが正解です。
D. デバッグログ → ✕
特定ユーザーの処理内容を追跡するための診断ログです。動作の原因調査には使えますが、設定を変更する場所ではありません。「自動処理が何をしているのか分からないので追跡したい」という要件なら、調査手段として使います。
管理者としての対処手順
- 連携用の有効なユーザーを用意し、メールアドレスを確認済みにする。自動ケースユーザーには、システム管理者プロファイル、または[すべてのデータの編集]・[メールの送信]・[活動へのアクセス]に相当する権限が必要です
- [設定]→ クイック検索で「サポート設定」→[サポート設定]を開き、[編集]をクリックする
- [デフォルトのケース所有者]を連携ユーザー(または適切なキュー)に変更する
- [自動ケースユーザー]を連携ユーザーに変更する
- 保存し、Web-to-ケースや割り当てルールなどの自動処理をテストして、ケース所有者とケースフィード/ケース履歴の表示ユーザーを確認する
- ケース割り当てルール側の条件も見直し、意図した担当者・キューに割り当たるようにする
| 変えたいもの | 設定項目 | 場所 |
|---|---|---|
| ルール未該当ケースの所有者 | デフォルトのケース所有者 | サポート設定 |
| 自動ケース変更のケースフィード/ケース履歴上の表示ユーザー | 自動ケースユーザー | サポート設定 |
| 条件に応じた所有者の振り分け | ケース割り当てルール | ケース割り当てルール |
| フローなどの自動化の実行・通知ユーザー | デフォルトのワークフローユーザーなど | プロセスの自動化設定 |
あわせて覚えておきたいポイント
- デフォルトのケース所有者に指定されているユーザーは無効化できません。「You cannot deactivate a user who is the default owner of cases」というエラーが出た場合は、先にサポート設定で別のユーザーに差し替えます。自動ケースユーザーも同様です。退職者対応でよく踏むポイントです。
- 同種の既定ユーザー設定は、リード側にも存在します(Web-to-リードのデフォルトの作成者など)。退職者の無効化ではケース・リード両方を確認します。
- デフォルトのケース所有者には、ユーザーの代わりにキューを指定することもできます。個人に依存させたくない運用ではキューが有効です。
出典(Salesforce公式)
- Customize Support Settings — デフォルトのケース所有者と自動ケースユーザーをサポート設定で指定し、自動ケースユーザーがケースフィード項目とケース履歴に表示されることを裏付ける
- Salesforce Automated Case User: What It Is and How to Configure It — 自動ケースユーザーの対象となる自動処理、表示箇所、必要権限を裏付ける
- Error When Deactivating a User Who Is the Default Case Owner or Automated Case User — デフォルトのケース所有者と自動ケースユーザーをサポート設定で変更する手順を裏付ける