Administrator 練習問題 Q280
Salesforce組織で新しいフェーズ管理の仕組みを実装するとき、商談オブジェクトに追加すべき最も適切なカスタム項目のデータ型は何ですか?
左の○で回答を選択。本文を押すと横線で除外でき、もう一度押すと戻せます。
1つ選択してください(0/1)
正答:A. 選択リスト
解説
前提知識
商談とフェーズとは
商談(Opportunity)は、受注見込みのある案件を1件ずつ管理する標準オブジェクトです。その進捗段階を表すのが[フェーズ](Stage)項目で、「ヒアリング」「提案」「交渉」「成立」のように、あらかじめ決められた選択肢の中から1つを選ぶ使い方をします。
選択リストとは
選択リスト(Picklist)は、あらかじめ定義した値の中から選ばせるデータ型です。テキスト項目と違って表記ゆれが起きないので、レポートでの集計や、フロー・入力規則の条件判定にそのまま使えます。「段階を追いかける」という要件は、まさに選択リストの役割です。 選択リストには、1つだけ選べる通常の選択リストと、複数選べる複数選択リストがあります。進捗段階は同時に2つの状態を取らないので、通常の選択リストを使います。
主従関係・参照関係とは
どちらもレコード同士をつなぐための項目です。参照関係では、参照先レコードが削除されたときの動作として、参照値をクリアする、削除を禁止する、条件によっては関連レコードも削除する、といった設定があります。主従関係では、主レコードの削除に伴って従レコードも削除され、従レコードの所有者や共有・セキュリティは主レコードに従います。いずれも「状態を表すラベル」を保持するための項目ではありません。
ナレッジとは
ナレッジ(Salesforce Knowledge)は、FAQや対応手順を記事として蓄える**機能(オブジェクト)**であって、カスタム項目のデータ型ではありません。選択肢として並んでいること自体がひっかけです。
設問の状況を分解する
- 商談オブジェクトに、新しい「フェーズ(段階)を追跡する仕組み」を作りたい
- 段階はあらかじめ決まった選択肢の集まりになる
- レポートやダッシュボードで段階別に集計したい 初学者が迷うのは、「標準の[フェーズ]項目があるのにカスタム項目を作るのか?」という点です。この設問は「新しい追跡軸(例:導入プロジェクトの段階など、既存のフェーズとは別の段階管理)をカスタム項目で作る場合、どのデータ型を選ぶか」を問うものです。どちらにしても、段階を表すなら選択リストという結論は変わりません。
選択肢の検討
A. 選択リスト → ⭕ 正解
段階は「決まった値のうち1つ」です。選択リストなら入力ゆれが起きず、レポートのグループ化やフローの条件分岐にそのまま使えます。Trailheadも、選択肢から選ばせる項目を作るときはデータ型に[選択リスト]を選ぶと説明しています。
B. 主従関係 → ✕
レコード同士を親子で結ぶ項目です。段階を保持する用途には使えません。これが正解になるのは「商談に紐づく明細行レコードをカスタムオブジェクトで作り、合計金額を商談側に積み上げたい」などの症状のときです。
C. ナレッジ → ✕
ナレッジは記事管理の機能であり、カスタム項目のデータ型として選べるものではありません。カテゴリエラーの選択肢です。
D. 参照関係 → △(惜しいが不正解)
「段階マスタ」という別レコードを作り、商談から参照させる設計は、段階ごとに説明・担当者・有効期間などの属性を持たせる必要がある場合には成立します。しかし、この設問は固定された段階名から1つを選ぶ項目を求めているため、参照関係ではなく選択リストが適切です。 判別基準:段階を独立したレコードとして管理するなら参照関係、定義済みのラベルから1つを選ぶだけなら選択リスト。
管理者としての対処手順
- [設定]→[オブジェクトマネージャ]→[商談]を開く
- [項目とリレーション]→[新規]
- データ型で[選択リスト]を選び、[次へ]
- 項目の表示ラベルを入力し、各値を改行区切りで入力する(将来の再利用を見越すならグローバル選択リスト値セットを使う)
- 項目レベルセキュリティとページレイアウトへの追加を確認して保存 なお、標準の[フェーズ]に新しい段階を追加したい場合はカスタム項目を作るのではなく、[商談]の[フェーズ]選択リストに値を追加し、利用する販売プロセスにその値を含めます。
あわせて覚えておきたいポイント
- 選択リストは、項目の連動関係で制御項目または連動項目として利用できます。利用できる組み合わせには項目種別ごとの制約があるため、設定時に確認します。
- 同じ選択肢を複数の選択リスト項目で再利用する場合は、グローバル選択リスト値セットを使用できます。
- 商談の標準[フェーズ]は、確度および予測分類と対応付けられています。標準フェーズ値を追加・変更する場合は、これらの対応付けも確認します。
- 定義済みの段階を一貫して入力・集計したい場合、自由入力のテキスト項目より選択リストが適しています。
出典(Salesforce公式)
- カスタム項目のデータ型 — 「カスタム項目を作成する最初のステップは、項目の種別を選択することです」=選択リスト・参照関係・主従関係などがデータ型として存在することの根拠
- 選択リストの使用開始(Trailhead) — 「選択リスト項目の追加が必要な状況を判断する」「どの種類の選択リストが必要かを判断する」
- 組織の設定(Trailhead) — 「選択リスト項目を作成して、リストで選択できるようにしましょう」「データ型として[選択リスト]を選択します」
- オブジェクトリレーションの作成(Trailhead) — 参照関係と主従関係がレコード同士を関連付ける項目であること、主従関係で主レコードの削除に伴い従レコードも削除されることを裏付けます。
- Object Relationships Overview — 参照先レコードを削除した場合に、参照値のクリアや削除禁止などの動作を設定できることを裏付けます。
- Opportunity Fields — 商談の[フェーズ]が定義済み値から選択する必須の選択リストであり、確度や予測分類と関連することを裏付けます。