Administrator 練習問題 Q117
Ursa Major Solarの営業担当者は、取引の管理に苦労しています。経営陣はプラットフォーム管理者に、営業担当者が取引の優先順位を付けてより多くの取引を成立させるのを支援するよう依頼しました。これらの問題を解決するために、管理者はどのような設定を行うべきでしょうか?
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正答:C. Einstein 商談スコアリング
解説
前提知識
Sales Cloud Einstein とは
営業部門向けの AI 機能群です。過去のSalesforceデータを学習して、「この案件は取れそうか」「この見込み客は有望か」といった予測を自動で提示します。管理者は有効化と権限付与を行うだけで、モデルを作る必要はありません。
四つの Einstein 機能を見分ける
本問は「名前が似ている四つの機能を区別できるか」を問う問題です。この表を覚えてしまえば完勝です。
| 機能 | 対象 | 何をしてくれるか |
|---|---|---|
| Einstein 検索パーソナライゼーション | 検索 | 検索結果の並び順をユーザーの行動に合わせて最適化する |
| Einstein リードスコアリング | リード(見込み客) | 商談化しそうな見込み客をスコアで示す |
| Einstein 商談スコアリング | 商談(取引) | 成約しそうな取引をスコアで示す |
| Einstein 活動キャプチャ | メール・予定 | 外部メールや予定をSalesforceに自動で取り込む |
📌 リードスコアリングは「誰を追うか」、商談スコアリングは「どの取引を優先するか」。対象オブジェクトが違うだけで、この二つは別機能です。
商談スコアの中身
公式ヘルプによると、各商談に 1から99のスコアが付され、そのスコアにプラスにもマイナスにも寄与した要因が一緒に表示されます。スコアは商談レコード、リストビュー、レポート、売上予測で利用できます。 つまり営業担当は、リストビューをスコア順に並べるだけで「今日どの案件に時間を使うべきか」を判断できるようになります。これが「取引の優先順位を付ける」という要件への直接の回答です。
設問の要件を整理する
問題文のキーワードは二つです。
- 営業担当が取引の管理に苦労している
- 取引の優先順位を付けて、より多く成立させたい 主語が「取引」=商談であること、そしてやりたいことが「優先順位付け」であること。この二点で答えは一つに絞られます。
選択肢の検討
A. Einstein 検索パーソナライゼーション → ✕
検索結果の並び順を、そのユーザーがよく見るレコードに合わせて調整する機能です。探し物は楽になりますが、取引の優先順位とは無関係です。
B. Einstein リードスコアリング → △(惜しいが不正解)
「スコアで優先順位を付ける」という発想は合っています。しかし**対象がリード(見込み客)**です。 リードはまだ商談になっていない段階の情報であり、問題文の「取引(deal)を成立させる」という場面とは段階が違います。Salesforceの問題では、その機能がどのオブジェクトに作用するかを常に確認する習慣をつけてください。
C. Einstein 商談スコアリング → ⭕ 正解
公式ヘルプの説明がそのまま答えになっています。「AI によって適切な商談に集中できるようにし、より多くの取引を成立させる」ための機能です。各商談に1から99のスコアが付き、その根拠となった要因も見られます。
D. Einstein 活動キャプチャ → ✕
メールやカレンダーの予定をSalesforceに自動で取り込む機能です。入力の手間は減りますが、優先順位を教えてはくれません。もっとも、活動データがたまるとスコアの精度やインサイトが向上するため、実務では商談スコアリングと併用されます。
管理者としての対処手順
- 組織のエディション、Sales Cloud Einsteinライセンス、または無償提供対象かを確認する
- [設定]の[Einstein Sales]→[アシスト付き設定]、または[Einstein 商談スコアリング]から機能を有効化する
- 必要に応じて、モデルの学習対象にする商談レコードとカスタム項目の範囲を設定する
- 標準・カスタムの商談ページレイアウトに商談スコア項目が表示されているか確認する。無償版の初回設定では標準処理によってスコア項目がページレイアウトへ追加される
- 公開リストビューに[商談スコア]項目を追加し、降順で並べたビューを営業チームに共有する
- 利用形態に応じて、Sales Cloud Einstein関連の標準権限セット、または[Sales Cloud Einstein For Everyone]権限セットの割り当てを確認する
- モデルの構築には数時間から数日かかる。最大48時間を目安に状態を確認し、表示されない場合はデータ要件を確認する
あわせて覚えておきたいポイント
- Einstein 商談スコアリングは、Sales Cloud Einsteinライセンスに含まれるほか、対象となるEnterprise、Performance、Unlimited組織では無償の[Sales Cloud Einstein For Everyone]として利用できる場合があります。
- Sales Cloud Einstein版をサンドボックスで検証する場合、少なくとも6か月分の本番データを含む更新済みのFullサンドボックスが必要です。一方、Sales Cloud Einsteinライセンスを使わない[For Everyone]版はサンドボックスをサポートしません。
- サンドボックスは画面や自動化との連携確認に使い、予測モデルの性能評価は十分な履歴データがある本番組織で行います。
- スコアはレポートや自動化の条件にも使えます。「スコアがX以上でフェーズが進んでいない商談を抽出する」といった使い方が定番です。
- 同じパイプライン管理でも、パイプラインインスペクションは「取引の健全性をマネージャーが点検する」場面の機能です。商談スコアはそこでも活用されます。
出典(Salesforce公式)
- Einstein Opportunity Scoring — 「AI によってチームが適切な商談に集中し、より多くの取引を成立させられるようにする。各商談に1から99のスコアが付き、レコード、リストビュー、売上予測で利用できる」「スコアごとに、プラス・マイナス両面で最も寄与した要因が表示される」
- How to Request Access to Einstein Opportunity Scoring — 「商談は1から99でスコア付けされ、スコアは商談レコード、リストビュー、レポート、協働売上予測で利用できる」
- Set Up Einstein Opportunity Scoring for Sales Users — 「機能を有効化すると過去の商談からモデルを構築し、スコア項目を商談ページレイアウトと最近参照した商談リストビューへ追加する。モデル構築には数時間から数日かかる」
- Considerations for Setting Up Einstein Opportunity Scoring — 「独自モデルには直近24か月の成立商談と不成立商談がそれぞれ200件以上必要。要件を満たさない場合はグローバルモデルが使用されることがある」
- Sales Cloud Einstein and Sandbox — 「商談スコアリングには少なくとも6か月分のデータを含む更新済みFullサンドボックスが必要。ライセンスなしの提供形態ではサンドボックスはサポートされない」
- Sales Cloud Einstein for Everyone Permission Set Is Not Available in Sandbox — 「For Everyone版の商談スコアリングは本番組織のみで使用でき、サンドボックスでの検証にはSales Cloud Einsteinアドオンが必要」
- Einstein Lead Scoring for Account Engagement — 「リードスコアリングはリード項目に基づくインサイトを生成し、営業チームがリードの優先順位を付けられるようにする」(対象がリードであることの根拠)
- Understand Deal Health with Insights and Scores(Trailhead) — 「Einstein 商談スコアリングを有効にすると、類似の取引と比べて自分の取引がどう進んでいるかがわかる」