Administrator 練習問題 Q32
Cloud Kicks のプラットフォーム管理者が、Salesforce でジュニア管理者を代理管理者として設定しました。プラットフォーム管理者は代理管理者に関してどのような点に留意すべきでしょうか?
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正答:C. 委任された管理者は権限セットを変更できません。
解説
前提知識
委任管理とは
委任管理(Delegated Administration)は、システム管理者ではないユーザーに、限定された管理作業だけを任せる機能です。 委任管理グループでは、主に次の範囲を指定します。
- 委任管理者になるユーザー
- 管理対象となるロールとその下位ロールのユーザー
- ユーザーへ割り当てられるプロファイル、権限セット、権限セットグループ
- 管理を許可するカスタムオブジェクト
📘 ここがまだモヤッとする方へ:プロファイルと権限セット:Salesforceの権限は「土台」と「追加ブロック」で考える
割り当てと変更は別の操作
委任管理者は、委任管理グループに登録された権限セットを対象ユーザーへ割り当てる、または割り当てを解除することができます。 一方、権限セット自体の権限内容を変更することはできません。
| 操作 | 委任管理者 |
|---|---|
| 指定された権限セットをユーザーへ割り当てる | できる |
| 指定された権限セットの割り当てを解除する | できる |
| 権限セットのシステム権限やオブジェクト権限を編集する | できない |
ユーザー管理でできること
委任管理者は、指定されたロールとその下位ロールのユーザーについて、作成・編集、パスワードのリセット、ロック解除、指定プロファイルの割り当てなどを実行できます。ただし、必要な設定やユーザーライセンスによる制限があります。
設問の状況を分解する
- 問われているのは、委任管理者について正しい制限である。
- パスワードのリセットとロック解除は、許可されていればどちらも実行できる。
- 標準オブジェクトの項目レベルセキュリティを変更する権限は、委任管理によって付与されない。
- 指定されたプロファイルは、管理対象ユーザーへ割り当てられる。
- 指定された権限セットを割り当てることはできるが、権限セット自体は変更できない。 したがって、Cが正解です。
選択肢の検討
A. 委任された管理者はユーザーのロックを解除できますが、パスワードをリセットすることはできません。 → ✕
委任管理者には、対象ユーザーのパスワードをリセットする機能と、ユーザーのロックを解除する機能の両方を許可できます。 システム管理者が必要な設定を有効にし、委任管理者のライセンスと権限が対応していることが前提です。「ロック解除だけできて、パスワードリセットはできない」という固定仕様ではありません。
B. 委任された管理者は、標準オブジェクトのフィールド レベルのセキュリティを更新できます。 → ✕
委任管理でオブジェクト管理を任せられるのは、委任管理グループに指定したカスタムオブジェクトです。委任管理者は、そのカスタムオブジェクトの多くの設定を管理できますが、標準オブジェクトの項目レベルセキュリティを更新する権限が委任管理によって付与されるわけではありません。 これが正解になる場面は、別途[アプリケーションのカスタマイズ]などの強い権限が与えられている場合ですが、それは委任管理者としての機能ではありません。
C. 委任された管理者は権限セットを変更できません。 → ⭕ 正解
Salesforce公式に明記された制限です。委任管理者は、委任管理グループに登録された権限セットをユーザーへ割り当てたり解除したりできますが、権限セットの内容は変更できません。
D. 委任された管理者はユーザーをプロファイルに割り当てることができません。 → ✕
委任管理者は、委任管理グループに明示的に登録されたプロファイルを、管理対象ユーザーへ割り当てることができます。 ただし、すべてのプロファイルを自由に割り当てられるわけではありません。割り当て可能なプロファイルとして登録されたものに限られます。
管理者としての対処手順
- [設定]→[委任管理]を開く。
- 委任管理グループを作成する。
- 委任管理者を追加する。
- 管理対象となるロールと、その下位ロールを指定する。
- ユーザーへ割り当てを許可するプロファイル、権限セット、権限セットグループを登録する。
- パスワードのリセットとロック解除を任せる場合は、必要な設定と権限を有効にする。
- 必要なカスタムオブジェクトだけを管理対象として追加する。
- 委任管理者としてログインし、許可した割り当てはできるが、権限セット自体は編集できないことを確認する。
あわせて覚えておきたいポイント
- 委任管理者は、指定された権限をユーザーに割り当てる担当者であり、権限定義を編集する担当者ではありません。
- プロファイル、権限セット、権限セットグループは、委任管理グループに明示的に登録したものだけを割り当てられます。
- 委任管理で管理できるユーザーの範囲は、指定したロールとその下位ロールで決まります。
- 委任管理者に別途強いシステム権限を与えると、委任管理の範囲外でも操作できる場合があります。委任管理は既存権限を減らす機能ではありません。
出典(Salesforce公式)
- Delegate Administrative Duties — 委任管理者は、対象ユーザーの作成・編集、パスワードリセット、ロック解除、指定プロファイルの割り当て、権限セットと権限セットグループの割り当て・解除を実行できる。一方、権限セット自体は変更できない。
- Set up a Delegated Administrator — 委任管理者が割り当てられるプロファイル、権限セット、ロール、権限セットグループは、委任管理グループに明示的に追加されたものに限られる。パスワードリセットとロック解除には必要な設定がある。
- Define Delegate Administrators — 委任管理グループで、管理対象ユーザー、割り当て可能なプロファイル、委任管理者を定義する手順。