Administrator 練習問題 Q122
Universal ContainersのITマネージャーは、システムセキュリティの監査を行っています。組織のセキュリティ状態の概要を把握するために、管理者は何をすべきですか?
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正答:D. ヘルス チェックを実行して脆弱性を特定します。
解説
前提知識
ヘルスチェック(Health Check)とは
組織のセキュリティ設定を、Salesforce Baseline Standardまたは管理者が読み込んだカスタムベースラインと比較し、0〜100%のスコア、リスク区分、基準と異なる設定を1つの画面に表示する標準機能です。パスワードポリシー、セッション設定、ネットワークアクセスなど、組織のセキュリティ設定の全体像を確認する用途に適しています。
設問の状況を分解する
- IT マネージャーが、社内のシステムセキュリティの監査を行っている
- 管理者は、組織全体のセキュリティ状態の概要を、手早く・網羅的に提供する必要がある 「概要を把握したい」「網羅的に見たい」というキーワードが出てきたら、個別の設定を1つずつ確認して回るのではなく、まとめて可視化してくれる機能を探すのが定石です。
選択肢の検討
A. 組織全体のデフォルトを非公開に変更して、可視性を制限します。 → ✕
これはOWD(組織の共有設定)というレコードの公開範囲を決める設定変更そのものであり、「現状のセキュリティ状態を把握する」という監査目的には合いません。むしろ状況把握の前にいきなり設定を変えてしまう、順序が逆の選択肢です。
B. イベント監視をオンにして、ユーザーイベントを追跡します。 → ✕
イベントモニタリングは、ログイン、API、レポートなどのユーザー活動やシステムイベントを分析する機能です。操作監視やインシデント調査には有用ですが、パスワードやセッションなどのセキュリティ設定をベースラインと比較して概要化する機能ではありません。また、利用できるイベントや保持・分析機能は契約内容によって異なります。
C. 過去6か月のユーザーログインデータをダウンロードします。 → ✕
ログイン履歴では、過去6か月のログイン試行を確認・ダウンロードできます。不審なアクセスやログインエラーの調査には役立ちますが、パスワードポリシー、セッション設定、ネットワークアクセスなどの組織全体のセキュリティ設定を評価する概要にはなりません。
D. ヘルス チェックを実行して脆弱性を特定します。 → ⭕ 正解
ヘルスチェックは、複数のセキュリティ設定をベースラインと比較してスコア化し、高リスク・中リスク・低リスク・準拠の区分で差分を表示します。組織の設定上のセキュリティ状態を俯瞰し、優先的に確認すべき設定を特定する目的に最も合致します。
管理者としての対処手順
- [設定]のクイック検索で[ヘルスチェック]を開く
- Salesforce Baseline Standard、または組織で承認されたカスタムベースラインを選択する
- 0〜100%のスコアと、高・中・低リスクおよび準拠に分類された設定を確認する
- 各差分について、業務要件、連携、ユーザーアクセスへの影響を評価する
- 必要に応じて設定画面で個別に修正するか、対応している設定を[リスクを修正]から変更する。すべての設定が一括修正に対応するわけではない
- 本番へ適用する前にSandboxで影響を検証し、監査記録として確認結果と変更内容を残す
あわせて覚えておきたいポイント
- ヘルスチェックはセキュリティ設定の姿勢を評価します。誰がいつ何をしたかという活動ログは、ログイン履歴やイベントモニタリングで確認します。
- Salesforce標準のベースラインに加え、組織独自のセキュリティ基準をカスタムベースラインとして読み込めます。
- スコアを上げることだけを目的に設定を一括変更すると、連携やユーザーアクセスへ影響する可能性があります。差分をリスクと業務要件の両面から評価します。
出典(Salesforce公式)
- Security Health Check — ヘルスチェックがセキュリティ設定を1つの画面でベースラインと比較し、潜在的な脆弱性を特定・修正する機能であることを裏付けます。
- How Is the Health Check Score Calculated? — スコアが0〜100%で算出され、設定がリスク区分と準拠に分類されることを裏付けます。
- Event Monitoring — イベントモニタリングがユーザー活動・システムイベントを追跡する機能であり、設定ベースラインの評価とは用途が異なることを裏付けます。
- Monitor Login History — ログイン履歴で過去6か月のログイン試行を確認・ダウンロードできることを裏付けます。
- Improve Your Org’s Security with Salesforce Health Check(Trailhead) — 一括修正の前にSandboxで影響を検証し、連携やアクセスへの影響を考慮する必要があることを裏付けます。