Administrator 練習問題 Q151
管理者がLightningアプリケーションを構築していると、先に[私のドメイン]を設定する必要があるというメッセージが表示されました。[私のドメイン]を設定・展開するときに、管理者が考慮すべきことはどれですか?
左の○で回答を選択。本文を押すと横線で除外でき、もう一度押すと戻せます。
1つ選択してください(0/1)
正答:D. [私のドメイン]のURLにはSalesforceインスタンス名が含まれないため、組織が別のインスタンスへ移動してもURLは変わらない。
解説
前提知識
[私のドメイン]とは
[私のドメイン](My Domain)は、https://会社名.my.salesforce.com のような組織固有のログインURLとアプリケーションURLを組織に割り当てる仕組みです。現在はすべての組織に[私のドメイン]と拡張ドメインが標準で用意されています。Lightningコンポーネントの利用や認証関連の設定では、この組織固有URLが前提になります。
インスタンスとは
Salesforceの組織は、NA135 AP21 のような「インスタンス」と呼ばれるサーバー群のどこかで稼働しています。Salesforceは保守や最適化のために組織を別のインスタンスへ移動することがあります。昔のURLにはこのインスタンス名が含まれていたため、移動するとURLが変わってしまう問題がありました。
[私のドメイン]、特に現在の拡張ドメインでは、URLにインスタンス名を含めません。そのため組織が別のインスタンスへ移動してもURLが変わらず、ブックマーク、外部連携、SSOの設定を作り直す必要がありません。これが選択肢Dの内容です。
ログイン経路とシングルサインオン(SSO)
SSOは、社内の認証システム(IdP)で一度ログインすれば、Salesforceにも改めてパスワードを入力せずに入れる仕組みです。[私のドメイン]はSSOを無効にする前提ではなく、むしろSSOや認証プロバイダーを構成するための土台として使われます。
また、[私のドメイン]を展開しても、管理者がログインポリシーで禁止しない限り、ユーザーは https://login.salesforce.com からもログインできます。全員が強制的に組織固有URLだけになるわけではありません。
[私のドメイン]名は変更できる
現在は[私のドメイン]名を変更できます。新しい名前をプロビジョニングして展開すると、管理者が無効化しない限り、直前の[私のドメイン]URLから現在のURLへリダイレクトされます。以前の[私のドメイン]は、必要に応じてリダイレクトを無効化したり、名前を別組織で再利用できるよう削除したりできます。なお、複数回変更した場合にリダイレクトされるのは直前のURL群だけです。
設問の状況を分解する
- Lightningアプリケーションを構築する前提として、組織固有ドメインが必要と表示された。
- 問われているのは、[私のドメイン]を設定・展開するときの仕様上の考慮事項である。
- 選択肢は「SSOを止める必要があるか」「ログイン経路が強制されるか」「後から変更できるか」「URLが安定するか」の4点に分かれている。
- このうち公式仕様として正しいのは、URLにインスタンス名を含まないためURLが安定するという点だけである。
選択肢の検討
A. [私のドメイン]を実装する前にSSOを無効にする必要がある → ✕
逆です。[私のドメイン]はSSOを構成するために使う機能であり、導入前にSSOを止める必要はありません。ただし[私のドメイン]名を変更する場合は、IdP側のログインURLや接続アプリケーションの設定を更新し、万一ログインできなくなったときのために管理者の代替ログイン手段を確保します。「SSO設定を変更するときの注意点」を問う設問なら、この検証作業が論点になります。
B. 展開するとlogin.salesforce.comからログインできなくなる → ✕
管理者が[私のドメイン]のログインポリシーで「汎用ログインページからのログインを禁止する」を設定した場合にのみ制限されます。既定では組織固有URLと汎用ログインページの両方が使えます。「ユーザーに必ず組織固有URLからログインさせたい」という設問なら、このログインポリシーが答えになります。
C. 展開後は元に戻せず、名前も変更できない → ✕
現在は[私のドメイン]名を変更できます。新しい[私のドメイン]を展開したうえで、以前のURLのリダイレクトを無効化・削除することも可能です。したがって「変更できない」という断定は誤りです。
D. URLにインスタンス名が含まれないため、インスタンスが変わってもURLは変わらない → ⭕ 正解
拡張ドメインのURL形式にはインスタンス名が含まれません。そのため組織が別のインスタンスへ移動してもURLは安定し、ブックマークや外部連携、SSO設定を作り直す必要がありません。[私のドメイン]を展開するときの利点・考慮事項として公式に確認できる内容です。
管理者としての対処手順
- [設定]のクイック検索で「私のドメイン」を開き、現在のドメイン名、ログインURL、ルーティング、ログインポリシーを確認する。
- Lightningアプリケーションや認証機能が参照している組織固有URLを確認する。
- SSO、認証プロバイダー、接続アプリケーション、API連携が組織固有URLを使う場合は、Sandboxで動作をテストする。
- ユーザーに組織固有URLからのログインを強制したい場合のみ、ログインポリシーで汎用ログインページの使用を制限する。
- ドメイン名を変更する場合は、影響範囲(URL、SSO、Experience Cloudサイト、外部連携、ブックマーク)を洗い出し、リダイレクトの扱いを決めてから展開する。
あわせて覚えておきたいポイント
- [私のドメイン]は、組織固有URL、カスタムログインポリシー、SSO、ソーシャルサインオンの土台になります。
- 拡張ドメインでは、Experience Cloudサイト、Salesforce Sites、Visualforce、コンテンツのURLにも[私のドメイン]名が含まれます。
- ドメイン名を変更するとログインURLや各種URLが変わるため、事前にSandboxで検証します。
- SandboxのURLは本番と形式が異なり、[私のドメイン]名とSandbox名の両方を含みます。
出典(Salesforce公式)
- What Determines Your URL Formats(Salesforce Help) — 「拡張ドメインのURLにはインスタンス名が含まれないため、組織が別のSalesforceインスタンスへ移動してもURLは変わらない」
- My Domain(Salesforce Help) — 「[私のドメイン]は組織固有のURL、カスタムログインポリシー、SSO、ソーシャルサインオンを提供し、現在はすべての組織に用意されている」
- My Domain Considerations(Salesforce Help) — 「管理者が禁止しない限り、ユーザーは login.salesforce.com からもログインできる」(選択肢Bの反証)
- Change Your My Domain Details(Salesforce Help) — 「[私のドメイン]名は変更でき、新しいドメインをプロビジョニングして展開できる」(選択肢Cの反証)
- Update Your Org for My Domain Changes(Salesforce Help) — 「ドメイン変更時はSSO、認証、API連携の設定を更新・検証する」(選択肢Aの整理)