Administrator 練習問題 Q86
管理者は取引先オブジェクトにカスタムテキスト項目を作成し、サービスチームのページレイアウトに追加しました。サービスチームマネージャーはこの項目をレコードページ上部のハイライトパネルにも表示し、サービス担当者が取引先ページを開いた瞬間に確認できるようにしたいと考えています。管理者はどのように対応すべきですか?
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正答:B. 取引先のオブジェクトマネージャで、カスタムコンパクトレイアウトを作成し、主コンパクトレイアウトに設定します。
解説
前提知識
ハイライトパネルとは
レコードページ(例:取引先の詳細画面)を開いたとき、一番上に帯のように表示される領域です。レコード名と並んで、とくに重要な項目が数個表示されます。
ページレイアウトとは
レコード詳細画面の「本体」に、どの項目をどの順で、どのセクションに並べるかを決める設定です。項目の読み取り専用設定や必須指定もここで行います。ハイライトパネルの中身はページレイアウトでは制御できません。
コンパクトレイアウトとは
「狭い場所に表示する項目のセット」を決める設定です。Lightning Experienceのハイライトパネルや、Salesforceモバイルアプリのレコードプレビュー、検索結果のプレビューなどは、このコンパクトレイアウトによって制御されます。
- カスタムコンパクトレイアウトには最大10項目を追加でき、Lightning Experienceのハイライトパネルでは先頭から最大7項目が使用されます。
- オブジェクトごとに「主コンパクトレイアウト」を指定し、レコードタイプがある場合はレコードタイプ単位で上書きできます。
- テキストエリア、ロングテキストエリア、リッチテキストエリア、複数選択リストはコンパクトレイアウトに追加できません。今回の項目は単行のテキスト項目なので追加できます。
💡 ここがまだモヤッとする方へ。ページレイアウトとコンパクトレイアウトの役割分担を整理した記事があります → コンパクトレイアウトとは何か:ハイライトパネルの表示項目を制御する仕組み
設問の状況を分解する
- 管理者が取引先にカスタムテキスト項目を作成した
- その項目をサービスチーム用のページレイアウトに追加した(→ 詳細領域には表示されている)
- さらに、ページ上部のハイライトパネルにも出したいと要望されている ここで分け目になるのは、「ページレイアウトでできること」と「コンパクトレイアウトでできること」の境界です。すでにページレイアウトに追加済みなのにハイライトパネルに出てこないのは、ハイライトパネルが別の設定(コンパクトレイアウト)で制御されているからです。 初学者が誤解しやすいのは、「レコードページに見えているものはすべてページレイアウトが決めている」と思ってしまう点です。上部の帯だけは例外です。
選択肢の検討
A. ページレイアウトに[ハイライトパネル]という名前の新しいセクションを作成します。 → ✕
セクションの名前は単なる見出しの文字列です。「ハイライトパネル」と命名しても、本物のハイライトパネルには何の影響もありません。ページ本体の上の方にセクションが1つ増えるだけです。
B. 取引先のオブジェクトマネージャで、カスタムコンパクトレイアウトを作成し、主コンパクトレイアウトに設定します。 → ⭕ 正解
ハイライトパネルの表示項目はコンパクトレイアウトで決まります。対象のテキスト項目を含めたカスタムコンパクトレイアウトを作成し、主コンパクトレイアウトとして割り当てれば、取引先レコードページの上部にその項目が表示されます。テキスト項目はコンパクトレイアウトでサポートされているので、この方法で要件を満たせます。
C. ページレイアウトエディタで、項目をハイライトパネルにドラッグします。 → △(惜しいが不正解)
「ドラッグで項目を配置する」のはページレイアウトエディタの基本操作なので、一見もっともらしく見えます。しかしページレイアウトエディタには「ハイライトパネル」というドロップ先が存在しません。Lightning Experienceでハイライトパネルの中身を変えるにはコンパクトレイアウトを編集します。
D. 項目を必須にして、ページレイアウトの最上部に移動します。 → ✕
必須化は「入力を強制する」設定であり、表示位置とは無関係です。さらにページレイアウト内で上に移動しても、詳細領域の中で上に上がるだけで、ハイライトパネルには表示されません。なお、不必要な必須化はデータロードや自動化のエラーの原因にもなるため避けます。
管理者としての対処手順
- [設定]→[オブジェクトマネージャ]→[取引先]→[コンパクトレイアウト]を開く。
- [新規]をクリックし、レイアウト名と表示ラベルを入力する。
- 利用できる項目から対象のカスタムテキスト項目を選択し、上下矢印で表示順を調整する(先頭から7項目までがハイライトパネルに使われる)。
- 保存後、[コンパクトレイアウトの割り当て]→[コンパクトレイアウトの割り当てを編集]で、作成したレイアウトを[主コンパクトレイアウト]に設定する。
- レコードタイプごとに表示を分けたい場合は、同じ画面でレコードタイプ別の割り当てを上書きする。
- 取引先レコードを開き、ハイライトパネルに項目が出たことを確認する。
ページレイアウトとコンパクトレイアウトの使い分け
| ページレイアウト | コンパクトレイアウト | |
|---|---|---|
| 制御する場所 | レコード詳細領域、関連リスト、ボタン | ハイライトパネル、モバイルのプレビュー、検索結果のプレビュー |
| 項目数 | 事実上多数 | 最大10項目(ハイライトパネルは先頭7項目) |
| 項目種別の制限 | ほぼなし | テキストエリア、リッチテキストエリア、複数選択リストなどは不可 |
| 割り当て単位 | プロファイル×レコードタイプ | オブジェクトの主レイアウト、またはレコードタイプ別 |
あわせて覚えておきたいポイント
- ハイライトパネルに長い文章を出したいと要望されたときは注意が必要です。テキストエリア系の項目はコンパクトレイアウトに追加できないため、要約用のテキスト項目を別途用意するなどの設計が必要になります。
- コンパクトレイアウトはアプリ単位やプロファイル単位では割り当てられません。部門ごとにハイライトパネルを変えたい場合は、レコードタイプを分けてレコードタイプ別に割り当てます。
- レコードページにハイライトパネル自体を表示するかどうかは、Lightningアプリビルダーで[ハイライトパネル]コンポーネントを配置することで制御します。「中身はコンパクトレイアウト、置くかどうかはアプリビルダー」と覚えます。
出典(Salesforce公式)
- Compact Layouts — コンパクトレイアウトがLightning Experienceのハイライトパネルを制御し、先頭から最大7項目が使用されることを裏付けます。
- Create Compact Layouts — カスタムコンパクトレイアウトには最大10項目を追加し、主コンパクトレイアウトとして設定できることを裏付けます。
- Compact Layout Limitations and Considerations — テキストエリア、ロングテキストエリア、リッチテキストエリア、複数選択リストがコンパクトレイアウトでサポートされない(単行テキスト項目は利用可能)ことを裏付けます。
- Assign Compact Layouts to Record Types — レコードタイプ単位でコンパクトレイアウトの割り当てを上書きできることを裏付けます。