Administrator 練習問題 Q12
クライアントサービスチームとカスタマーサポートチームは同じプロファイルを共有していますが、権限セットが異なります。Lightningレコードページレイアウトにおいて、カスタムオブジェクトの「保持」関連リストをクライアントサービスチームのみに制限する必要があります。このリクエストを満たすには、プラットフォーム管理者は何を使用すればよいでしょうか?
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正答:B. コンポーネントの可視性
解説
前提知識
プロファイルと権限セットとは
- プロファイル:ユーザーに必ず1つだけ割り当てる、権限の土台。
- 権限セット:プロファイルに追加で与える権限。何枚でも重ねられる。 本問では2つのチームが同じプロファイルを使い、権限セットだけが違います。この一文が問題を解く鍵です。
ページレイアウトの割り当てとは
「どのページレイアウトを見せるか」を決める仕組みです。これは【プロファイル×レコードタイプ】の組み合わせで決まります。権限セットでは切り替えられません。
コンポーネントの可視性とは
Lightning アプリケーションビルダーで、レコードページに置いた各コンポーネント(関連リスト、タブ、カスタムコンポーネントなど)に対して、「この条件を満たすときだけ表示する」というフィルターを設定する機能です。コンポーネントを選んで右ペイン下部の[Set Component Visibility]から条件を追加します。 条件にはレコードの項目値だけでなく、ログインユーザー自身の属性(プロファイル、ロール、部署、カスタム権限など)も使えます。この「カスタム権限で判定できる」点が本問の決め手です。プロファイルが同じでも、片方のチームの権限セットにだけ含まれるカスタム権限を見れば、両チームを確実に見分けられます。
共有設定とは
「誰がどのレコードを見られるか」を決める仕組みです。組織の共有設定(OWD)、ロール階層、共有ルールなどがこれに含まれます。重要なのは、共有設定が制御するのはレコード単位の見える/見えないであって、画面のどこに何を表示するかではないという点です。
💡 ここがまだモヤッとする方へ:組織の共有設定を理解する:OWD・ロール階層・共有ルール
設問の状況を分解する
- クライアントサービスチームとカスタマーサポートチームは、プロファイルが同じ。
- 違うのは権限セットだけ。
- 制御したいのは、Lightning レコードページ上の「保持」関連リストの表示・非表示。 初学者がまず躓くのが、「プロファイルが同じ」という条件の意味です。Salesforce の古典的な表示制御手段であるページレイアウトの割り当ては、プロファイルが分かれていることを前提にしています。同じプロファイルの内部を分けたいという時点で、ページレイアウトの割り当てという道は封じられています。 もう一つの鍵は、問われているのが「レコードを見せないこと」ではなく「関連リストを画面に出さないこと」だという点です。つまりこれは画面レイアウトの問題であって、データアクセス権の問題ではありません。
選択肢の検討
A. ページレイアウトの割り当て → ✕
ページレイアウトの割り当ては【プロファイル×レコードタイプ】でしか分岐できません。両チームはプロファイルが同じなので、必ず同じレイアウトになり、見分けられません。プロファイルが別々だったならこれが正解になります。
B. コンポーネントの可視性 → ⭕ 正解
Lightning レコードページで「保持」関連リストのコンポーネントを選び、可視性フィルターで「クライアントサービスチームの権限セットにだけ含まれるカスタム権限を持つ場合のみ表示」と条件を付けます。プロファイルを分けることなく、1つのレコードページのまま、見せる相手をコンポーネント単位で選べます。今回の条件に真っ直ぐに答える唯一の選択肢です。
C. レコードタイプの割り当て → ✕
レコードタイプは「レコードの種類」を分ける仕組みです。今回分けたいのはレコードの種類ではなく見る人です。同じレコード上の関連リストをチーム別に表示する要件なので、レコードタイプを増やす設計は適切ではありません。なお、カスタムレコードタイプへのアクセスは権限セットでも追加できますが、表示されるページレイアウトは引き続きプロファイルとレコードタイプの組み合わせで決まります。
D. 共有設定 → ✕
共有設定で制御できるのは「この人はこのレコードを開けるか」です。今回やりたいのは、両チームが同じ親レコードを見る前提で、そのページの一部である関連リストコンポーネントだけを表示・非表示にすることです。共有設定は画面構成を制御しないため、要件の層が違います。
管理者としての対処手順
- 先に判定材料を作る。[設定]→クイック検索に「カスタム権限」と入力し、例えば「View Retention Related List」というカスタム権限を作成する。
- クライアントサービスチームが使っている権限セットに、そのカスタム権限を追加する。
- 対象オブジェクトのレコードを開き、歯車アイコン→[ページを編集]で Lightning アプリケーションビルダーを開く。
- 「保持」の関連リストコンポーネントをクリックし、右ペインの[コンポーネントの表示を設定]からフィルターを追加する。
- 権限を判定する条件で手順1のカスタム権限を指定し、値が True の場合のみ表示するよう設定する。画面上のカテゴリ名はリリースによって[権限]または詳細条件内に表示されるため、項目検索でカスタム権限名を確認する。
- 保存して有効化し、[ユーザーとしてログイン]など承認された検証方法で両チームの表示を確認する。 なお、両チームの権限セットにすでに片方にしかない適切なカスタム権限があれば、手順1・2は不要です。
あわせて覚えておきたいポイント
| 分けたい軸 | 使う機能 |
|---|---|
| プロファイルやレコードタイプごとに項目配置を変える | ページレイアウトの割り当て |
| 同じプロファイル内でコンポーネントの表示を分ける | コンポーネントの可視性 |
| 項目単位で表示・非表示を条件制御する | 動的フォーム |
| 項目の値そのものを見せない | 項目レベルセキュリティ |
| レコード自体を見せない | 共有設定(OWD・共有ルール) |
試験では「同じプロファイルだが権限セットが違う」という言い回しが頻出します。この一文があったら、ページレイアウトやレコードタイプの割り当ては候補から外し、カスタム権限+コンポーネントの可視性を第一候補にしてください。これは、可視性フィルターがユーザーのカスタム権限を条件にできるためです。
出典(Salesforce公式)
- Visibility Rules on Lightning Pages — Lightningページのコンポーネントに可視性フィルターを設定し、指定条件を満たすときだけ表示できる。
- Lightning Components and Custom Permission Visibility — カスタム権限をプロファイルまたは権限セットでユーザーに付与し、そのカスタム権限をコンポーネント可視性の条件として使用する構成を示している。
- Add Visibility Rules for Dynamic Pages(Trailhead) — Lightningアプリケーションビルダーでコンポーネントを選び、表示条件と条件ロジックを設定する。
- Assign Page Layouts to Profiles or Record Types — ユーザーに表示されるページレイアウトはプロファイル、レコードタイプを使用する場合はプロファイルとレコードタイプの組み合わせで決まる。
- How Is Record Type Access Specified? — 権限セットでカスタムレコードタイプへのアクセスを追加しても、そのレコードタイプのページレイアウトはプロファイル側の割り当てを使用する。