Administrator 練習問題 Q05
ユニバーサルコンテナーズは、ケースが適切な担当者に適切なタイミングで確実にルーティングされるようにしたいと考えていますが、サポート組織は拡大しています。追加のサポートを依頼したり、管理チームに頼ったりすることなく、人員を異動させ、担当する業務を調整したいと考えています。業務の割り当てを自社で管理できるツールはどれでしょうか?
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正答:C. オムニチャネル
解説
前提知識
キューとは
「まだ担当者が決まっていない仕事の置き場」です。ケースの所有者にキューを指定すると、そのキューのメンバー全員がレコードを見られ、誰かが引き取るまで滞留します。
割り当てルールとは
新規ケースの所有者を、条件(製品、優先度、取引先の種別など)に応じて自動で決める仕組みです。設定画面([設定]→[ケース割り当てルール])でしか編集できません。 つまり、変更のたびにシステム管理者の手を借りる必要があります。
💡 ここがまだモヤッとする方へ:レコードの所有者とキューを理解する:ケースが「誰のもの」になる仕組み
オムニチャネルとは
キューに入った仕事(ケース、チャット、電話など)を、リアルタイムで対応可能な担当者に自動配信する機能です。担当者の在席状態(プレゼンス)、抱えている件数(キャパシティ)、保持するスキルを見て、「今この仕事を渡してよい人」を選びます。 もう一つの重要な構成要素が、現場のスーパーバイザー(上長)が使用する Command Center for Service です。スーパーバイザーはこの画面から、担当者のキュー割り当てやスキル割り当てを変更できます。必要な権限とスーパーバイザー設定を用意すれば、「今日は人手が足りないので、この担当者を混雑中のキューへ移す」という運用を現場で行えます。なお、標準オムニチャネルは Summer ‘26 で廃止され、組織は拡張オムニチャネルへ自動アップグレードされます。
設問の状況を分解する
要件を並べ直します。
- ケースを適切な担当者に、適切なタイミングで届けたい
- サポート組織は拡大中で、人員の入れ替えが頻繁に起きる
- 管理チームに頼ることなく、現場で担当者の配置を変えたい 初学者が見落としがちなのは3つ目です。この問題は「ルーティングの精度」だけを問うているのではなく、「設定画面を触れない現場の人が、自分たちで割り当てを回せるか」を問っています。キーワードは「拡大している」「追加のサポートを依頼しない」です。
選択肢の検討
A. ケース割り当てルール → △(惜しいが不正解)
「ケースを適切な行き先に送る」だけなら割り当てルールで十分です。しかし割り当てルールのエントリを編集できるのは設定に入れる管理者だけで、人員を動かすたびにルール修正を依頼することになります。「管理チームに頼らずに自分たちで」という要件を満たせないため不正解です。この一文がなければAが正解になります。
B. Email-to-Case(メールからケースへ) → ✕
受信メールをケースに変換する入口の機能です。ケースをどう作るかの話であって、人員の配置を現場が調整する手段ではありません。「メールで問い合わせを受けたい」が要件ならこれが正解になります。
C. オムニチャネル → ⭕ 正解
オムニチャネルなら、仕事は在席・負荷・スキルを見て自動で配られます。さらに現場のスーパーバイザーが管理画面から、担当者のキュー割り当てやスキル割り当てをその場で変更できます。人員が増えても、新しい担当者をキューやスキルに紐づけるだけで配信対象に入り、ルールの書き換え依頼は不要です。「拡大する組織を、現場で回せる」という要件に正面から答えます。
D. リード割り当てルール → ✕
対象オブジェクトが違います。リード(見込み客)用のルールであり、ケースには一切適用されません。マーケティングが獲得したリードを営業担当者に振り分けたい場合の選択肢です。
管理者としての対処手順
- [設定]→クイック検索に「オムニチャネル設定」と入力し、オムニチャネルを有効化する。
- サービスチャネル(例:ケース)を作成する。
- キューを作成し、そのキューにルーティング設定(優先度、ルーティングモデル、キャパシティの重み)を紐づける。
- プレゼンスステータス(対応可能、休憩など)とプレゼンス設定を作成し、担当者に割り当てる。
- スキルベースのルーティングを使う場合は、スキルを定義してルーティングルールを作る。
- Command Center for Service を設定し、スーパーバイザーに必要な権限を付与する。
- スーパーバイザー設定・スーパーバイザー構成で、表示・変更できる担当者、キュー、スキル、アクションを定義する。 この設定まで行ってはじめて、「現場で回せる」状態になります。スーパーバイザーが変更できる範囲は、スーパーバイザー構成に基づいて表示される担当者・キュー・スキルに限られます。
あわせて覚えておきたいポイント
| 問われ方 | 答え |
|---|---|
| 条件で行き先(キュー)を決めたい | ケース割り当てルール |
| 手の空いている人にリアルタイムで配りたい | オムニチャネル |
| 放置されたケースを上位へ回したい | エスカレーションルール |
| 現場の上長が設定に入らずに担当を調整したい | Command Center for Service |
実務では両方を併用します。割り当てルールでキューまで運び、オムニチャネルでそのキューから人へ配るのが標準形です。選択肢がAとCの二択になったときは、問題文が「行き先を決める話」なのか「人へ配る・現場で回す話」なのかで判定してください。
出典(Salesforce公式)
- Set Up Omni-Channel — オムニチャネルは、受信した作業項目を適任で対応可能なサポート担当者へルーティングする。標準オムニチャネルは Summer ‘26 で廃止され、拡張オムニチャネルへ自動アップグレードされる。
- Enable Supervisors to Change Service Rep Queues and Skills — スーパーバイザーがサービス担当者のキューとスキルを変更できるように設定する。
- Change a Rep’s Queues and Skills with Command Center for Service — Command Center for Service のサービス担当者タブから、担当者のキューとスキルを必要に応じて変更できる。
- Change What Supervisors See in Command Center for Service — スーパーバイザー構成で、各グループが表示できる担当者、キュー、スキル、アクションを指定する。
- Create Case Queues and an Assignment Rule(Trailhead) — ケース割り当てルールは、条件に応じて新規ケースをユーザーまたはキューへ割り当てる。