Administrator 練習問題 Q74
Cloud Kicks のマーケティングユーザーは、リードソース項目に「Web」「ウェブサイト」「オンライン」といった一貫性のない値を入力する傾向にあります。データ品質を確保するため、プラットフォーム管理者はこれらのレコードを標準化する必要があります。管理者は、これらの一貫性のないリードソース値をクリーンアップするためにどのフローを使用すべきでしょうか?
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正答:C. スケジュールトリガーフロー
解説
前提知識
フローとは
Salesforce のノーコード自動化ツールです。「こういうときに、こういう処理をする」という手順を、画面上で部品をつないで組み立てます。 重要なのは、「いつ動き出すか」で種類が分かれているということです。
| フローの種類 | いつ動くか | 向いている仕事 |
|---|---|---|
| レコードトリガーフロー | レコードが作成・更新・削除された瞬間 | これから入ってくるデータの正規化・項目自動入力 |
| スケジュールトリガーフロー | 指定した日時・頻度で、まとめて | すでに存在するレコードの一括クリーンアップ |
| 画面フロー | ユーザーがボタンを押したとき | 入力を導くウィザード画面 |
| セグメントトリガーフロー | Data Cloud のセグメントに人が出入りしたとき | マーケティング施策の自動実行 |
📌 公式の定義がこの問題のすべてです。「スケジュールトリガーフローは、指定された時刻と頻度で、レコードのバッチに対して開始される」。一方、レコードトリガーフローは「レコードが作成・更新・削除されたときに実行される」ものです。
リードソース項目とデータ品質
リードソースは「その見込み客をどこで知ったか」を記録する標準項目です。ここに「Web」「ウェブサイト」「オンライン」が混在すると、**「ウェブ経由のリードが何件あるか」を集計した瞬間に3つに分裂します。**レポートもダッシュボードも信用できなくなります。
設問の状況を分解する
- リードソースに表記ゆれがすでに入っている
- 管理者はそれを**標準化(クリーンアップ)**したい
💡 最大のポイントは「すでに入っているデータ」であることです。これから入るデータを防ぐ話ではありません。過去のレコードは今この瞬間作成も更新もされていないので、レコードトリガーフローはそもそも起動しません。
選択肢の検討
A. セグメントトリガーフロー → ✕
Data Cloud のセグメント(顧客の絞り込み集団)に対象が出入りしたときに動くフローです。マーケティング施策の発火に使うものであって、既存レコードの項目値を掃除する用途ではありません。
B. レコードトリガーフロー → △(惜しいが不正解)
データ標準化の定番ツールですが、動くのはレコードが作成・更新・削除されたときだけです。すでに保存済みで、誰も触っていないレコードには永遠に届きません。 これが正解になるのは、問題文が「今後入力されるリードソースを標準化したい」だった場合です。
⚠️ 実務では、過去分をスケジュールトリガーフローで掛け、今後分をレコードトリガーフローで押さえるのが完全な対応です。ただし本問が問うているのは「すでに入っている不整合の掃除」なので、答えはCです。
C. スケジュールトリガーフロー → ⭕ 正解
**指定した時刻に、条件に合致するレコードをまとめて取得し、1件ずつ処理します。**今回のような一括クリーンアップに真っ直ぐに当てはまります。 かつ、このフローは何度でも回せます。毎週実行にしておけば、他経路で入ってきた表記ゆれも継続的に掃除できます。
D. 画面フロー → ✕
ユーザーが手で起動して、画面に入力するタイプのフローです。何千件ものリードを直すのに、人間が1件ずつボタンを押すのは現実的ではありません。
管理者としての対処手順
- [設定]→[フロー]→[新規フロー]で**[スケジュールトリガーフロー]**を選ぶ
- 開始日・開始時刻・頻度(一度だけ/毎日/毎週)を設定する
- 対象オブジェクトにリードを指定し、条件を「リードソース が ウェブサイト」のように指定する
- [レコードを更新]要素で、リードソースを「Web」にする
- 同じ要領で「オンライン」の分も組み込む
- デバッグで件数を確認してから有効化する 根本対策として、以下も合わせて行います。
- リードソースを選択リストの値に限定し、自由入力をやめさせる
- Web-to-Lead や外部連携のマッピングを見直す
⚠️ 大量のレコードを更新すると、自動化の連鎖やガバナ制限に触れることがあります。必ずサンドボックスで検証してから本番で実行してください。
あわせて覚えておきたいポイント
- レコードトリガーフローのスケジュールパスと、スケジュールトリガーフローは別物です。公式の表現では、スケジュールパスは「レコード変更を起点に後から走る」もの、スケジュールトリガーフローは「特定の時刻・頻度ですべての作業を行う」ものです。
- 少量のワンショット修正でよければ、データローダや Data Import Wizard での一括更新も有力な選択肢です。繰り返し実行が必要ならスケジュールトリガーフローを選びます。
- データ品質の問題は、「過去の掃除」と「今後の防止」を常にセットで考えるのが管理者の作法です。
出典(Salesforce公式)
- Schedule-Triggered Flow Considerations — 決定的根拠:「スケジュールトリガーフローは、指定された時刻と頻度で、レコードのバッチに対して開始される」
- Manage Record-Triggered Flows — 「レコードトリガーフローは、レコードが作成、更新、または削除されたときに実行される」(既存レコードには届かない根拠)
- Schedule a Flow(Trailhead) — 「スケジュールパスはレコード変更を起点に実行されるのに対し、スケジュールトリガーフローは特定の時刻・頻度ですべての作業を行う」
- Build a Record-Triggered Flow(Trailhead) — 「トリガー・条件・アクションの3つで定義する。例:商談が作成または更新され(トリガー)…」
- Scheduled Paths — 「レコードトリガーフローでは、トリガーイベントの後の動的にスケジュールされた時刻にフローの一部を実行できる」