Administrator 練習問題 Q189
管理者は、Northern Trail Outfitters の 10 人の新入社員用に新しいユーザーを作成しました。これらのユーザーが Salesforce のアカウント オブジェクトにアクセスできないのはなぜですか?
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正答:B. ユーザーのプロファイルには、アカウント オブジェクトへのアクセス許可が必要です。
解説
前提知識
オブジェクト権限とは
プロファイルまたは権限セットに設定する、「このオブジェクトの読み取り・作成・編集・削除を許可するかどうか」を決める設定です。共有設定やロール階層より手前にある、いちばん最初のゲートです。オブジェクト権限がなければ、そのオブジェクトのレコードは1件も見えません。共有ルールをいくら設定しても、この壁は越えられません。
共有設定・ロール階層との違い
レコードアクセスの仕組み(組織の共有設定・ロール階層・共有ルールなど)は、必要なオブジェクト権限を持つユーザーについて、どのレコードを参照・編集できるかを決めます。オブジェクトの[参照]権限がなければ、共有ルールでレコードアクセスを追加してもそのオブジェクトは参照できません。なお、[すべて表示]や[すべて変更]のように共有設定を上書きするオブジェクト権限もあります。
💡 ここがまだモヤッとする方へ。共有設定の全体像を一から整理した記事を用意しています → 共有設定の全体像:組織の共有設定・ロール階層・共有ルールで公開範囲を決める
設問の状況を分解する
- 10人の新入社員用に新しいユーザーを作成した
- これらのユーザーがアカウントオブジェクトに一切アクセスできない
- 原因を選ぶ 設問は「取引先レコードの一部が見えない」ではなく、「取引先オブジェクトにアクセスできない」と述べています。オブジェクト自体を利用できない原因として直接対応するのは、[取引先]のオブジェクト権限不足です。なお、[参照]権限があっても、OWDが非公開で所有・共有された取引先が1件もなければ、結果として表示できるレコードが0件になることはあります。症状が「オブジェクトを開けない」のか「開けるがレコードがない」のかを区別します。
選択肢の検討
A. ユーザーのプロファイルには、アカウントの共有ルールが必要です。 → ✕
共有ルールは、オブジェクト権限を持つユーザーに対して追加でレコードを見せるための仕組みです。オブジェクト権限がない状態では、共有ルールを作っても何も変わりません。
B. ユーザーのプロファイルには、アカウント オブジェクトへのアクセス許可が必要です。 → ⭕ 正解
オブジェクト権限(少なくとも参照)がなければ、そのオブジェクトのレコードには一切アクセスできません。新入社員が使っているプロファイルにアカウントオブジェクトへの権限が付与されているかを、まず確認すべきです。
C. ユーザーの役割は、役割階層の下位にあります。 → ✕
役割階層は「上司が部下のレコードを見られる」という縦方向の共有を作る仕組みです。階層の下位にいること自体は、自分が所有するレコードへのアクセスを妨げません。新入社員が自分の担当アカウントすら見られない状況の説明にはなりません。
D. 組織全体の既定値は非公開に設定されています。 → △(惜しいが不正解)
OWD(組織の共有設定)が非公開でも、[取引先]のオブジェクト権限自体は失われません。ユーザーは所有または共有された取引先を参照できます。ただし、新規ユーザーに所有・共有された取引先がなければ、見えるレコードが0件になる可能性はあります。この選択肢は「オブジェクトにアクセスできない」という設問の原因ではなく、レコード単位の可視性を説明する設定です。
管理者としての対処手順
- 対象ユーザーに割り当てられているプロファイル、権限セット、権限セットグループを確認し、[取引先]の実効オブジェクト権限を確認する。
- [取引先]の[参照]権限がどこからも付与されていなければ、原則として権限セットで必要な権限を付与し、ユーザーへ割り当てる。Salesforceは、権限の管理に権限セットと権限セットグループを使用することを推奨しています。
- [参照]権限があるのに一部の取引先だけ見えない場合は、組織の共有設定、ロール階層、共有ルール、チーム、手動共有などのレコードアクセスを確認する。
- レコードは見えるが特定項目が見えない場合は、項目権限を確認する。
あわせて覚えておきたいポイント
- 実効アクセスは、オブジェクト権限、レコードアクセス、項目権限を組み合わせて判定します。単純な実行順序ではありません。レコードを参照するには、少なくとも対象オブジェクトの[参照]権限と、そのレコードへのアクセスが必要で、さらに表示できる項目は項目権限で制限されます。
- 「オブジェクト自体を開けない・使えない」はオブジェクト権限を確認し、「オブジェクトは使えるが、必要なレコードが見えない」はレコードアクセスを確認します。表示件数が0件という事実だけでは、どちらが原因かを断定できません。
出典(Salesforce公式)
- Object Permissions — オブジェクト権限が、オブジェクトごとの作成・参照・編集・削除に対する基本アクセスを決めること、および[参照]は共有設定を尊重することを裏付ける。
- Enable Object Permissions in Permission Sets — 権限セットでオブジェクト権限を付与する手順と、権限セットが推奨される権限管理方法であることを裏付ける。
- Set Up Record Access for Your Users — 組織の共有設定、ロール階層、共有ルールなどは、ユーザーが所有していないレコードへのアクセスを構成し、設定済みのオブジェクト権限を尊重することを裏付ける。