Administrator 練習問題 Q62
Universal Containersは、ケースの適切なステータスを選択する際のユーザーエクスペリエンスを向上させようとしています。同社には現在、ケースのすべてのレコードタイプに使用される1つのサポートプロセスがあります。サポートプロセスには10個のステータス値があります。サービス担当者は、取り組んでいるケースの種類に応じて、5つを超える必要はないと言います。管理者は現在の実装をどのように改善する必要がありますか?
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正答:C. 各レコードタイプに必要なステータスの選択を確認し、必要なそれぞれのサポートプロセスを作成します。
解説
前提知識
ケースのステータスとは
ケース(問い合わせ・障害報告)の進捗を表す選択リスト項目です。「新規」「対応中」「保留」「クローズ」のように、いまどこまで進んだかを示します。
サポートプロセスとは
ステータス選択リストの全値の中から、「この種類のケースではこの値だけ使う」という部分集合を定義する仕組みです。ケース専用に用意された機能で、商談なら販売プロセス、リードならリードプロセスが同じ役割を果たします。 重要なのは、サポートプロセスはレコードタイプに割り当てて初めてユーザーに届くという点です。レコードタイプを作る画面では、必ずサポートプロセスを1つ選びます。
💡 ここがまだモヤッとする方へ。サポートプロセスとレコードタイプの関係を一から整理した記事を用意しています → サポートプロセスとは何か:ケースの種類ごとにステータスの選択肢を絞り込む
レコードタイプとの分担
レコードタイプは「ケースの種類」を作る仕組みです。「技術サポート」「返品」「請求問い合わせ」などです。そしてステータスの選択肢を決めているのはレコードタイプ自体ではなく、それに割り当てられたサポートプロセスです。この分担を知っているかが、本問の分かれ目です。
💡 レコードタイプそのものがあやふやという方へ。基本から整理した記事もあります → レコードタイプとは何か:同じオブジェクトに複数の「種類」を作る仕組み
設問の状況を分解する
- ケースには複数のレコードタイプがある
- しかしサポートプロセスは1つしかなく、全レコードタイプで共用されている
- そのため、どの種類のケースでも10個のステータスが表示されてしまう
- 現場は「種類に応じて5つ以下で足りる」と言っている 注目すべきは「取り組んでいるケースの種類に応じて」という表現です。必要な5つは種類ごとに違う、と読みます。つまり「全体の値を5つに削る」のではなく、「種類ごとに違う部分集合を見せる」のが正しい対処です。
選択肢の検討
A. ケースステータス値の数を5つに減らします。 → ✕
マスター選択リストから値を削除すると、それを必要としている別の種類のケースで使えなくなります。現場が言っているのは「自分の種類には5つで足りる」であって、「会社全体で要るのは5つだけ」ではありません。既存データの値が失われるリスクもあります。
B. ステータスの正しい値のみを表示する画面フローを作成し、コンソールのユーティリティバーにフローを表示します。 → ✕
標準機能でクリックだけで実現できることを、わざわざフローで作り込んでいます。レコード上のステータス項目自体は10個のままなので、問題は何も解決しません。Salesforceの設問では、宣言的な標準機能で済むならそちらを選ぶのが原則です。
C. 各レコードタイプに必要なステータスの選択を確認し、必要なそれぞれのサポートプロセスを作成します。 → ⭕ 正解
レコードタイプごとに必要なステータスを洗い出し、それぞれのサポートプロセスを作ってレコードタイプへ関連付けます。マスターのケースステータス値を全社から削除せず、ケースの種類ごとに利用可能な値だけを表示できます。既存レコードへ新しいプロセスを適用する前に、現在のステータスが移行先プロセスで利用できるかを確認します。
D. レコードタイプでステータスの選択肢を直接編集します。 → △(惜しいが不正解)
「レコードタイプごとに選択肢を変える」という方向性は正しく、一般の選択リスト項目ならレコードタイプの編集画面で値を絞り込めます。しかしケースのステータスだけは例外で、レコードタイプではなくサポートプロセスで制御します。レコードタイプの作成画面でサポートプロセスを選ばされるのはこのためです。ケースのステータス・商談のフェーズ・リードの状態の3つはプロセスで絞ると覚えてください。
管理者としての対処手順
- 現場にヒアリングし、レコードタイプごとに必要なステータス値を洗い出す
- [設定]→ クイック検索に「サポートプロセス」→[サポートプロセス]→[新規]
- 既存のプロセスに –マスター– を選び、レコードタイプに対応する名前を付けて保存
- 選択済みの値から不要なステータスを外し、そのケース種類に必要な値だけを残す
- 必要なレコードタイプの数だけ、手順3〜4を繰り返す
- 既存ケースをレポートで確認し、移行先サポートプロセスに含まれないステータスがある場合は、事前に対応する値へ更新する計画を立てる
- [オブジェクトマネージャ]→[ケース]→[レコードタイプ]で各レコードタイプに対応するサポートプロセスを関連付ける
- 各レコードタイプでケースを作成・更新し、表示されるステータス値とクローズ動作をテストする
| 分けたいもの | 使う設定 |
|---|---|
| ケースのステータスの選択肢 | サポートプロセス |
| 商談のフェーズの選択肢 | 販売プロセス |
| リードの状態の選択肢 | リードプロセス |
| その他の選択リスト値 | レコードタイプで直接絞る |
| 表示する項目・配置 | ページレイアウト |
あわせて覚えておきたいポイント
- サポートプロセスで選べるのは、あくまでマスターのケースステータス値の部分集合です。新しいステータスが必要なら、先に[ケース]の[ステータス]項目へ追加します。
- ステータス値の表示順は、サポートプロセスごとではなく、ケースの[ステータス]項目で管理します。サポートプロセスは利用可能な値を選別する仕組みです。
- ケースのステータス値には「クローズ済みとして扱う」区分があり、解決件数などに影響します。各プロセスに適切なクローズ相当値が含まれているか確認します。
- ステータスごとの「今やるべきこと」を画面に出したいなら、パス(Path)を併用します。パスもレコードタイプ単位で設定します。
出典(Salesforce公式)
- Create Support Processes — サポートプロセスは、ケースの種類ごとに利用できるステータス値を定義する(本問の決定的根拠)。
- Create Record Types(Trailhead) — ケースレコードタイプへ対応するサポートプロセスを指定し、その他の選択リスト値とページレイアウトを設定する手順を示している。
- Configure Case Status Picklist Values(Trailhead) — ケースステータス値の追加と並び替えは[ケース]の[ステータス]項目で行い、サポートプロセスでは使用する値を選択する。