Administrator 練習問題 Q07
Universal Containers の営業チームは、商談パイプラインを視覚的に管理できる方法を求めています。すべての案件を一度に確認でき、商談フェーズの進捗を追跡でき、さらに商談を素早く次のフェーズへ進められることが条件です。これらの要件を満たすために、プラットフォーム管理者はどの機能を推奨すべきでしょうか?
左の○で回答を選択。本文を押すと横線で除外でき、もう一度押すと戻せます。
1つ選択してください(0/1)
正答:C. カードに表示する項目とドラッグ&ドロップ機能を備えたカンバンビューを、商談で使用する。
解説
前提知識
商談パイプラインとは
「今抱えている案件が、どの段階にいくつあるか」を見るための考え方です。営業の現場では、見込み→提案→交渉→成約といった流れのどこに案件が滞留しているのかを把握することが、売上予測の出発点になります。
リストビューとカンバンビュー
リストビューは、条件に合うレコードを一覧表で見る機能です。そして Lightning Experience には、同じリストビューをカード形式のボードに切り替える機能があります。これがカンバンビューです。
📌 カンバンビューでは、1つの列が選択リストの1つの値(商談ならフェーズ)に対応し、レコードはカードとして並びます。カードを隣の列にドラッグ&ドロップすると、その場でフェーズが更新されます。 登録されている金額の合計が各列の上部に表示され、カードを動かすと自動で再計算されます。カードに表示する項目もユーザーが選べます。
「見るだけ」なのか「操作できる」のか
この問題の分かれ目はここです。
| 機能 | 可視化 | その場でレコードを進められるか |
|---|---|---|
| レポート | できる | 対応項目はインライン編集できるが、フェーズ列のボード操作はできない |
| ダッシュボード | できる | レコードや元レポートへ移動できるが、カードを列間で動かす操作はできない |
| リストビュー(表) | 一覧のみ | インライン編集は可能 |
| カンバンビュー | パイプラインとして見える | できる(ドラッグ&ドロップ) |
設問の要件を整理する
問題文には三つの要求が並んでいます。
- すべての取引を一度に確認したい
- 商談フェーズの進捗を追跡したい
- 商談を迅速に進めたい 1と2だけならレポートやダッシュボードでも満たせます。現在のレポートは、対応している項目であれば実行画面からインライン編集することもできます。ただし、3の「商談を素早く次のフェーズへ進める」を、フェーズ別の列とドラッグ&ドロップで直接実現するのはカンバンビューです。
選択肢の検討
A. チャートコンポーネントとフェーズ別のグループ化を使用した商談レポート → △(惜しいが不正解)
フェーズ別の件数や金額を分析する用途には適しています。また、インライン編集が有効で、対象項目が編集可能なら、レポート実行画面から値を更新できる場合があります。 しかし、商談をフェーズごとの列に並べ、カードを隣の列へドラッグして進める操作はできません。設問の三要件を最も直接的に満たすのはCです。
B. 商談パイプラインのチャートとフェーズ別の指標を含むカスタムダッシュボード → △(惜しいが不正解)
「視覚的に管理」という言葉に合い、パイプラインの全体傾向を一目で確認できます。コンポーネントから元レポートや対象レコードへ移動することもできます。 ただし、ダッシュボード上で商談カードをフェーズ間にドラッグして更新することはできません。分析の中心ならダッシュボード、パイプラインを見ながら直接操作するならカンバンと切り分けます。
C. カードに表示する項目とドラッグ&ドロップ機能を備えたカンバンビュー → ⭕ 正解
三つの要求をすべて満たします。全商談がカードとして一画面に並び、列がそのままフェーズの進捗を表し、カードを引っ張るだけでフェーズを進められます。しかも追加の開発は一切不要で、既存のリストビューを切り替えるだけで使えます。
D. カスタムフィルタとサマリー項目を使用した商談のリストビュー → ✕
リストビューの表形式でも全件を見ることはできますが、行が並んでいるだけでフェーズの進捗が視覚的に伝わりません。ちなみにこの選択肢は惜しいところを突いていて、実はカンバンビューはリストビューの表示方法の一つなので、「リストビューを設定する」だけで止まっているこの選択肢は、あと一歩足りない形になっています。
管理者としての対処手順
カンバンビューは標準機能なので、有効化作業は不要です。営業チームに使い方を案内します。
- [商談]タブを開き、使いたいリストビューを選択する
- 右上の表示切り替え(表示オプション)アイコンから[カンバン]を選ぶ
- カンバンの設定で、**グループ化に「フェーズ」、集計に「金額」**を指定する
- [表示する項目を選択]で、カードに出す項目(商談名、金額、完了予定日など)を絞る
- 必要に応じてフィルタを追加し、チーム共有のリストビューとして保存する
あわせて覚えておきたいポイント
- カンバンビューは商談専用ではなく、ケースや取引先などリストビューを持つ多くのオブジェクトで使えます。列の軸にできるのは選択リスト項目です。
- 「最近参照したデータ」のリストだけはカンバンに切り替えられません。
- レコード詳細画面で同じことをやるのが**パス(Path)**です。カンバンが「全体を上から見る」、パスが「1件を進める」と覚えると整理できます。
- カンバンでカードを移動したとき、必須項目や検証ルールに引っかかるとエラーになります。進められないという問い合わせの多くはこれが原因です。
出典(Salesforce公式)
- Work with List Views(Trailhead) — 「Lightning Experience では、リストビューのレコードをカードとして列に並べたボードで、作業を視覚的に追跡・更新できる。どのリストビューもカンバンビューに切り替えられる」
- Visualize Success with Path and Kanban(Trailhead) — 「カンバンビューはすべての作業を俯瞰でき、商談をパイプラインに沿って並べ替え・集計・移動できる。カードを別の列にドラッグしてフェーズを進められる」
- Work with Opportunities in the Kanban View(Trailhead) — 「カードをドラッグ&ドロップするだけでフェーズを移動でき、各列上部の金額合計が自動で再計算される」「表示するカード項目はユーザーが選択できる」
- Updating Multiple Report Fields Inline — 「レポートのインライン編集を有効にすると、対応しているテキスト、数値、日付、選択リストなどの項目をレポート実行画面で編集できる」