Administrator 練習問題 Q223
プラットフォーム管理者がケース エスカレーション ルールを使用して実行する必要がある 2 つのアクションはどれですか。
左の□で回答を選択。本文を押すと横線で除外でき、もう一度押すと戻せます。
2つ選択してください(0/2)
正答:A. 電子メール通知を送信します。 / D. ケースを再割り当てします。
解説
前提知識
エスカレーションとは
エスカレーション(escalation)は、一定時間解決しないケースを、上位のチームや担当者に引き上げることです。「4時間たっても未解決ならTier2チームへ」といった運用がこれにあたります。
エスカレーションルールとは
エスカレーションルールは、**「ケースが一定時間オープンのままだったら、自動でケースを再ルーティングし、必要なら担当者に通知する」**という自動化です。Trailhead公式はこの機能について、次の3つができると明記しています。
- ケースをキューまたは別のユーザーにエスカレーションする
- ユーザーに自動で通知するように設定する
- ルールエントリで順序・条件・エスカレーションアクションを定義する
用語の3層構造
この機能は3階層でできています。混乱しやすいので整理しておきます。
| 階層 | 役割 |
|---|---|
| エスカレーションルール | 全体の入れ物。1オブジェクトにつき有効化できるのは1つ |
| ルールエントリ | 「どのケースが対象か」の条件と、経過時間の起点・営業時間を決める |
| エスカレーションアクション | 「何時間後に、何をするか」を決める。ここで再割り当てと通知を設定する |
設問の状況を分解する
問われているのは「エスカレーションルールで実行できるアクション」です。ケースに対して起こしたい変化のうち、この機能自体が持っている手札はどれか、という問いです。 ここで効くのが「時間切れになったケースを、しかるべき人に渡し、知らせる」という機能の目的です。エスカレーションは引き継ぎの仕組みであって、ケースの中身を書き換える仕組みではありません。
選択肢の検討
A. 電子メール通知を送信します。 → ⭕ 正解
エスカレーションアクションでは、ケース所有者への通知と、指定したユーザーへの通知(および通知に使うメールテンプレート)を設定できます。公式ヘルプもエスカレーションルールの計画にあたって「ケースがエスカレーションされたときにメールを送るか」「ケース所有者に通知するか」を検討事項として挙げています。
B. ケースの優先度を変更します。 → ✕
エスカレーションアクションに、優先度を書き換える機能はありません。「エスカレーションされたら優先度を『高』にしたい」という要件は、レコードトリガーフローで実現します。 なお、ケースには「エスカレーション済み」のチェックボックス項目があり、これは自動で立ちます。「フラグが立つ」ことと「優先度が変わる」ことは別です。
C. ケースを再開します。 → ✕
エスカレーションルールは、オープンのままのケースを対象にする仕組みです。クローズ済みのケースを開き直す機能はありません。「クローズ後に顧客から返信が来たら再オープンしたい」という要件は、Web-to-Case/Email-to-Caseの設定やフローで扱います。
D. ケースを再割り当てします。 → ⭕ 正解
エスカレーションアクションの中心的な機能です。「ケースの自動再割り当て」で、ユーザーまたはキューを指定できます。Trailheadの手順でも、4時間経過したケースを「Product Support Tier 2」キューに自動再割り当てする設定が示されています。
管理者としての対処手順
- [設定]のクイック検索で
エスカレーションルールを開き、[新規]でルールを作成して有効化する - ルールを開き、[ルールエントリ]の[新規]で条件を設定する
- 例:ケースレコードタイプ=製品サポート
- 営業時間を指定する(指定しない場合は24時間で計算されます)
- 経過時間の起点(ケース作成時/最終更新時など)を選ぶ
- [エスカレーションアクション]の[新規]で、次を設定する
- 経過時間(例:4時間)
- ケースの自動再割り当て:ユーザーまたはキューを指定
- 通知先:ケース所有者、指定ユーザー、使用するメールテンプレート
- テスト用のケースで、時間経過後に再割り当てと通知が動くことを確認する
「時間で動く」機能の使い分け
| やりたいこと | 使う機能 |
|---|---|
| 一定時間で担当を変える・通知する | エスカレーションルール |
| 約束した時間の達成/未達を記録・レポートする | エンタイトルメントのマイルストーン |
| 項目値の書き換えなど任意の処理をする | レコードトリガーフロー(スケジュールパス) |
あわせて覚えておきたいポイント
- 営業時間を指定しないと24時間換算になります。「金曜夕方に来た問い合わせが月曜朝には大幅超過している」という事故の典型的な原因です。
- 1つのケースがエスカレーションされる基準は、最初に一致したルールエントリです。ルールエントリの並び順(ソート順)が結果を左右します。
- エスカレーションルールは「引き上げ」、割り当てルールは「最初の振り分け」です。タイミングが違うという視点で覚えると混同しません。
出典(Salesforce公式)
- Create an Escalation Rule(Trailhead) — 「エスカレーションルールは、一定時間が経過してもケースがオープンのままの場合に、自動的にケースを再ルーティングし、ユーザーに通知できる」「ケースをキューまたは別のユーザーにエスカレーションできる」「ユーザーに自動通知するようルールを設定できる」(本問の決定的根拠)
- Create Case Escalation Rules for Efficient Support(Trailhead) — 「経過時間4時間、自動再割り当てでキュー『Product Support Tier 2』を選択し、エスカレーション時にメール通知を送る」設定手順
- Planning for Escalation Rules — 「ケースがエスカレーションされたときにメールを送るか」「ケース所有者に通知するか」を設計時の検討事項として提示
- Escalation Rule Entries — 「Salesforceはエスカレーションルールを適用する際、ルールエントリの順序でケースを検査する」