Administrator 練習問題 Q11
Cloud Kicksでは、カスタムオブジェクト「靴」の組織全体のデフォルト(OWD)が非公開に設定されています。靴オブジェクトでは[階層を使用したアクセス許可]が有効です。営業マネージャーはロール階層上で自チームの営業担当者の上位に配置されており、担当者が所有する靴レコードと、関連する取引先の項目を組み合わせたレポートを参照する必要があります。標準レポートタイプでは、このオブジェクトの組み合わせを表現できません。レポートへの適切なアクセスを提供するために、管理者が構成する必要があるものはどれですか。3つの答えを選択してください
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3つ選択してください(0/3)
正答:A. カスタムレポートタイプ / B. レポートフォルダーへのアクセス / D. 項目レベルセキュリティ
解説
前提知識
レポート閲覧に関係する4つの層
- オブジェクト権限:対象オブジェクトを参照できること
- 項目権限(FLS):レポートで使う項目を参照できること
- レコードアクセス:OWD、ロール階層、共有ルールなどによって対象レコードを参照できること
- レポートフォルダーへのアクセス:保存先フォルダーを参照でき、レポートを実行する権限があること レポートタイプは「レポートで利用できるレコードと項目の範囲」を定義します。ただし、カスタムオブジェクトだからといって、必ず管理者がカスタムレポートタイプを新規作成するとは限りません。
🔐 組織全体の共有(OWD)やロール階層の基本は、共有設定の全体像:組織の共有設定・ロール階層・共有ルールで公開範囲を決める で詳しく解説しています。
設問の状況を分解する
- 靴(Shoe)オブジェクトのOWDは非公開です。
- 営業マネージャーは、部下が所有する靴レコードを含むレポートを閲覧する必要があります。
- 営業マネージャーはロール階層上で営業担当者の上位にいます。さらに設問では、靴オブジェクトで[階層を使用したアクセス許可]が有効であると明示されています。したがってロール階層によって部下の靴レコードへのアクセスは成立しており、レコードアクセスは論点から外れます。
- 残る課題は3つです。「レポートで必要なオブジェクトと項目を扱えるか(レポートタイプ)」「レポートを開けるか(フォルダー)」「項目が見えるか(項目レベルセキュリティ)」です。
- 標準レポートタイプでは靴と取引先の組み合わせを表現できないと明記されているため、カスタムレポートタイプの作成が必要です。
選択肢の検討
A. カスタムレポートタイプ → ⭕ 正解
レポートタイプは「レポートで使えるオブジェクトの組み合わせと項目」を決める設計図です。標準レポートタイプで表現できないオブジェクト関係や追加項目が必要な場合は、カスタムレポートタイプを作成します。設問では標準レポートタイプで靴と取引先の組み合わせを表現できないと明示されているため、作成が必須です。なお、カスタムオブジェクトで[レポートを許可]が有効なら、そのオブジェクト単体の標準レポートタイプは自動生成されます。単体で足りるのか、組み合わせが必要なのかで判断が変わります。
B. レポートフォルダーへのアクセス → ⭕ 正解
共有レポートを開くには、そのレポートが保存されているフォルダーへのアクセスが必要です。フォルダーを共有し、営業マネージャーに少なくとも閲覧者アクセスを付与します。
C. レポートの購読 → ✕
レポートの購読は、条件やスケジュールに応じてレポート通知を受け取るための機能です。レポートやレコードを閲覧できる権限を付与する設定ではありません。
D. 項目レベルセキュリティ → ⭕ 正解
レポートで参照する項目が営業マネージャーに対して非表示なら、その項目はレポートビルダーや実行結果で利用できません。必要な項目の参照権限をプロファイルまたは権限セットで付与します。
E. 動的ダッシュボードの設定 → ✕
動的ダッシュボードは、ダッシュボードを閲覧した本人のアクセス権でデータを表示させる仕組みです。今回必要なのはレポートそのものへのアクセスであり、ダッシュボードの表示ユーザー設定は関係ありません。この選択肢が正解になるのは「1つのダッシュボードを、閲覧者ごとに自分のデータだけ見えるようにしたい」という設問です。
管理者としての確認手順
- 靴オブジェクトの[レポートを許可]と、利用可能な標準レポートタイプを確認します。
- 標準レポートタイプで要件を満たせない場合のみ、カスタムレポートタイプを作成します。
- 営業マネージャーに靴オブジェクトと必要項目の参照権限があることを確認します。
- 靴オブジェクトで[階層を使用したアクセス許可]が有効であること(設問では有効)を確認します。無効の組織では、共有ルールなど別の共有手段が必要になります。
- レポート保存先フォルダーを営業マネージャーに共有します。
- 営業マネージャー相当のテストユーザーで、レポートに部下のレコードが表示されることを確認します。
あわせて覚えておきたいポイント
- フォルダー共有は「レポートを開けるか」を制御しますが、レポートに表示されるレコードの範囲はレコード共有によって決まります。
- FLSは項目単位の参照可否を制御します。
- レポートタイプはレポートで使えるオブジェクト関係と項目を定義します。アクセス権そのものの代替ではありません。
出典(Salesforce公式)
- 標準レポートタイプが生成される条件 — カスタムオブジェクトで[レポートを許可]を有効にすると、そのオブジェクト用の標準レポートタイプが生成されることを裏付けます。
- Custom Report Types — カスタムレポートタイプは、追加のオブジェクト関係や項目が必要な場合に作成する仕組みであることを裏付けます。
- Report and Dashboard Folders — レポートを開くには保存先フォルダーへのアクセスと必要なユーザー権限が必要であることを裏付けます。
- Report Displays a Hidden Field to Unintended Users — ページレイアウトではなくFLSがレポートを含むSalesforce全体の項目可視性を制御することを裏付けます。
- Control Access to Records — OWD、ロール階層、共有ルールなどを使ってレコード単位のアクセスを拡張する考え方を裏付けます。
- Controlling Access Using the Role Hierarchy — カスタムオブジェクトでは[階層を使用したアクセス許可]を無効化でき、無効時は上位ロールへの自動アクセスが成立しないことを裏付けます。