Administrator 練習問題 Q63
Cloud Kicks は新しい靴のモデルを発表し、テレビ、ラジオ、印刷物、およびソーシャルで New Runners と呼ばれるバナーの下で宣伝したいと考えています。さらに、このマーケティング活動の総統計を集計して表示する必要があります。管理者は、この機能を実装するためにどの機能を使用する必要がありますか?
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正答:B. 親キャンペーン フィールド
解説
前提知識
キャンペーンとは
Salesforceの「キャンペーン」は、マーケティング施策を1つのレコードとして管理する標準オブジェクトです。テレビCM、ラジオ広告、ウェビナー、展示会など、施策1つにつき1レコードを作ります。 キャンペーンには、反応数、取引開始したリード数、生成された商談の金額といった「キャンペーンの結果」を集計する項目が標準で備わっています。
キャンペーン階層と親キャンペーン項目とは
キャンペーンには、親キャンペーンという標準項目があります。子キャンペーンのこの項目に親の名前を入れるだけで、キャンペーンの階層(キャンペーン階層)ができあがります。 この仕組みの最大の価値は、子キャンペーンの実績が親キャンペーンに自動で集計(ロールアップ)されることです。施策ごとの成果も、キャンペーン全体の合計も、どちらも見られます。数式項目を作ったり、リレーションを自作したりする必要はありません。
参照関係と主従関係とは
オブジェクト同士をつなぐ仕組みです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 参照関係 | 緩いつながり。子レコードは独立した所有権と共有を持ち、標準のロールアップサマリー項目は作れない。参照先削除時の動作は関係項目の設定による |
| 主従関係 | 強いつながり。親を削除すると子も消える。親側に集計項目を作れる |
どちらも「自分でリレーションを設計する」カスタマイズ手段です。
ジャンクションオブジェクトとは
多対多の関係を表現するために、間に置く中継用のカスタムオブジェクトです。2つの主従関係を持たせて作ります。「商品と店舗を自由に結びつけたい」といった場面で使います。
設問の状況を分解する
- 「New Runners」という1つの旗印の下に、テレビ・ラジオ・印刷物・ソーシャルの4つの施策がぶら下がる
- さらに、この活動全体の総統計を集計して表示したい つまり必要なのは、親1つに対して子が複数ぶら下がる構造と、子の実績を親で合計する仕組みの2つです。 初学者が誤解しやすいのは、「集計したいのだから主従関係とロールアップサマリーだ」と反射で答えてしまう点です。確かに一般論としてはそうですが、キャンペーンには「親子を作って実績を集計する」機能が最初から標準で備わっています。認定試験は、「標準機能で済むことをカスタマイズしない」を繰り返し問います。
選択肢の検討
A. ジャンクションオブジェクト → ✕
多対多を表す仕組みです。今回は「1つのバナーに4つの施策がぶら下がる」という1対多の関係なので、中継オブジェクトは不要です。商品とキャンペーンを自由に結びつけたいという要件ならこちらになります。
B. 親キャンペーンフィールド → ⭕ 正解
「New Runners」を親キャンペーンとして作成し、テレビ・ラジオ・印刷物・ソーシャルの各キャンペーンの親キャンペーン項目にそれを指定するだけです。これでキャンペーン階層ができ、反応数や取引開始リード数といった実績が親に自動で集計されます。設問の「バナーでまとめる」「総統計を集計して表示する」の両方を、標準項目1つで満たします。
C. 参照関係 → △(惜しいが不正解)
親キャンペーン項目は技術的にはキャンペーンへの参照関係です。しかし、自分で新しく参照関係項目を作っても、実績の集計は一切行われません。参照関係にはロールアップサマリー項目を作れないからです。正解との判別基準は、**「既存の標準項目を使うのか、新規に項目を作るのか」**です。キャンペーンの親子に限っては、集計まで含めて標準で用意されています。
D. 主従関係 → ✕
集計項目を作れる点は魅力的に見えますが、主従関係では子は独自の所有者を持たず、共有は親に従い、親を削除すると子も一緒に削除されます。また、主従関係項目は詳細側となるカスタムオブジェクト上に作成する仕組みで、標準のキャンペーンを詳細側にした自己参照の主従関係は作成できません。本問では標準の[親キャンペーン]項目を使用します。
管理者としての対処手順
- 管理者がキャンペーンのページレイアウトに[親キャンペーン]項目を追加し、必要な階層集計項目を表示する
- キャンペーンタブで、親となるキャンペーン「New Runners」を作成する
- テレビ・ラジオ・印刷物・ソーシャルの各キャンペーンを作成する
- 各子キャンペーンの[親キャンペーン]項目に「New Runners」を指定して保存する
- キャンペーン階層を表示し、個別施策の値と階層全体の集計値を確認する
あわせて覚えておきたいポイント
- キャンペーンのロールアップは、キャンペーンの結果セクションの標準項目(反応数、取引開始リード数、商談金額など)が対象です。任意のカスタム項目が何でも自動で合計されるわけではありません。
- ロールアップサマリー項目は、キャンペーンではキャンペーンメンバーの状態やカスタム項目を元に作成できます。「ロールアップ=主従関係だけ」ではないことも押さえておきましょう。
- リレーションの選択問題は、次の順番で切るのが確実です。
- 標準項目や標準機能で済まないか?
- 1対多か、多対多か?
- 親を削除したとき、子も消えてよいか?
出典(Salesforce公式)
- Understand Campaign Hierarchy — [親キャンペーン]項目で親子関係を作り、子キャンペーンの指標が親へ集計され、個別値と集計値を参照できることを裏付ける(本問の決定的根拠)
- Organize Marketing Campaigns(Trailhead) — 「反応数や取引開始したリードなどキャンペーンの結果セクションの項目は、階層全体を通じて親キャンペーンにロールアップされる」「子にするには、子キャンペーンの親キャンペーン項目に親の名前を入力するだけ」(設定手順の根拠)
- Roll-Up Summary Field — ロールアップサマリー項目は原則として主従関係の親側に作成し、キャンペーンにはキャンペーンメンバーの状況やカスタム項目を集計できる特例があることを裏付ける
- Considerations for Object Relationships — 主従関係項目は詳細側のカスタムオブジェクトに定義し、標準オブジェクトをカスタムオブジェクトの詳細側にはできないことを裏付ける