Administrator 練習問題 Q25
Cloud Kicksでは、商談の組織の共有設定(OWD)が「非公開」に設定されています。共同で取引に取り組んでいる営業ユーザーが商談レコードにアクセスできるようにするために、管理者が使用する必要がある2つの機能はどれですか。2つの答えを選択してください
左の□で回答を選択。本文を押すと横線で除外でき、もう一度押すと戻せます。
2つ選択してください(0/2)
正答:B. ロール階層 / D. 共有ルール
解説
前提知識
組織の共有設定(OWD)とは
組織の共有設定は、ユーザーが自分の所有していないレコードに対して持つアクセスの最低ラインです。商談のOWDが[非公開]の場合、原則として所有者と、共有によってアクセスを得たユーザーだけがその商談を参照できます。
ロール階層とは
ロール階層は、上位ロールのユーザーに、下位ロールのユーザーが所有または共有されているレコードへのアクセスを自動的に与える仕組みです。上司が部下の商談を確認するような縦方向の共有に向いています。
共有ルールとは
共有ルールは、OWDの例外として、特定のロール、ロールと下位ロール、公開グループなどへレコードアクセスを自動的に追加する仕組みです。ロール階層の上下関係に収まらない営業チーム同士の共同作業には、共有ルールが適します。 ここがまだモヤッとする方へ → 組織の共有設定を理解する:OWD・ロール階層・共有ルール
オブジェクト権限とレコードアクセスの違い
プロファイルや権限セットは「商談オブジェクトを参照できるか」を決めます。OWD・ロール階層・共有ルールは「どの商談レコードを参照できるか」を決めます。商談の参照権限があっても、OWDが非公開で共有されていなければ、他人の商談は見えません。
設問の状況を分解する
- 商談のOWDは[非公開]で、他人の商談は自動では見えない。
- 営業ユーザーは共同で商談に取り組むため、所有者以外にもレコードアクセスを広げる必要がある。
- 上下関係に沿ったアクセスにはロール階層を使う。
- 階層を越えるチームやグループへの自動共有には共有ルールを使う。
- プロファイルだけでは個別レコードへのアクセスは開かない。
選択肢の検討
A. 共有セット → ✕
共有セットは主にExperience Cloudの外部ユーザーへ、取引先や取引先責任者との対応関係に基づいてレコードを見せる機能です。社内の営業ユーザー同士で商談を共有する本問の中心機能ではありません。 外部ユーザーに、自分の取引先に関連するケースなどを見せたい場合は正解候補になります。
B. ロール階層 → ⭕ 正解
上位ロールのユーザーは、下位ロールのユーザーが所有する商談へ自動的にアクセスできます。営業マネージャーが担当者の商談を確認する構造に適します。 ただし、同じ階層の横並びユーザー間を直接共有する機能ではありません。その場合は共有ルールなどを併用します。
C. プロファイル → ✕
プロファイルで商談の[参照]権限を与えることは必要ですが、それだけではOWDが非公開の他人所有レコードは表示されません。プロファイルはオブジェクトレベルの入口であり、レコードレベルの共有手段ではありません。
D. 共有ルール → ⭕ 正解
OWDが非公開のとき、指定した所有者グループや条件に一致する商談を、別のロールや公開グループへ自動的に共有できます。共同営業チームのような横方向・斜め方向のアクセス拡張に適します。
管理者としての対処手順
- [設定]→[共有設定]で商談のOWDが[非公開]であることを確認する
- 営業組織のロール階層を確認し、上司と部下のアクセス要件を反映する
- 階層で解決できない共同作業メンバーを公開グループにまとめる
- 商談の共有ルールを作成する
- 共有対象を、所有者に基づく条件または項目値に基づく条件で定義する
- 共有先としてロール、ロールと下位ロール、または公開グループを指定する
- [参照のみ]または[参照・更新]の必要なアクセスレベルを指定する
- 対象ユーザーとしてログインし、該当商談だけが表示・編集できることを検証する
| 要件 | 使用する機能 |
|---|---|
| 上司に部下の商談を見せる | ロール階層 |
| 別部署・別枝のチームへ自動共有する | 共有ルール |
| 特定の1商談だけ共有する | 手動共有または商談チーム |
| 商談オブジェクト自体の参照を許可する | 権限セットまたはプロファイル |
あわせて覚えておきたいポイント
- Salesforceの共有モデルは、OWDで厳しく閉じ、ロール階層や共有ルールで必要な分だけ開く設計です。
- 共有ルールはアクセスを追加する機能です。OWDより厳しく閉じることはできません。
- 商談を特定の営業担当者だけで共同管理する要件では、商談チームも候補になります。ただし本問の選択肢にはありません。
- 標準オブジェクトである商談では、ロール階層によるアクセスを無効化できません。
出典(Salesforce公式)
- Improve Record Access Control in Your Org(Trailhead) — 「OWDが非公開または公開/参照のみの場合、ロール階層や共有ルールでユーザーへ追加のレコードアクセスを付与する」
- Optimizing Salesforce Role Hierarchies for Data Security(Trailhead) — 「上位ロールのユーザーは、階層下位のユーザーが所有または共有されているレコードへアクセスできる」
- Improve Data Security with Sharing Rules(Trailhead) — 「共有ルールはOWDに対する自動的な例外で、選択したユーザーグループへ追加のアクセスを与える」