Administrator 練習問題 Q51
Cloud Kicksの管理者は取引先のカスタム項目を削除しましたが、その項目をまだ使用している部門があることに気付きました。項目が削除されている間に、その項目を含んでいたページレイアウトは編集されています。項目の削除を取り消すとき、管理者は何を考慮に入れる必要がありますか?
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正答:D. 項目をページレイアウトに再度追加する必要があります。
解説
前提知識
カスタム項目の「削除」とは
Salesforceでカスタム項目を削除しても、項目とそのデータはすぐに消えるわけではありません。組織で完全削除されるか15日が経過するまで保持され、その間は削除を取り消して元に戻せます。この待機状態にある項目を[削除済みの項目]と呼びます。
[削除済みの項目]とは
[設定]→[オブジェクトマネージャ]で対象オブジェクトを開き、[項目とリレーション]の中にあるリンクです。レコードを消したときに入る[ごみ箱]とはまったく別の場所で、カスタム項目の復元はここからしか行えません。
復元しても自動では戻らないものがある
項目そのものと、項目に入っていたデータは復元されます。一方で、項目が削除されている間に編集されたページレイアウトやレポートからは項目が外れたままになり、管理者が手動で追加し直す必要があります。逆に、削除中に編集されていなければ、復元した項目はそのままレイアウトやレポートに残ります。
設問の状況を分解する
- 管理者が取引先のカスタム項目を削除した
- その項目をまだ使っている部門があることが判明した
- 項目が削除されている間に、その項目を含んでいたページレイアウトが編集された
- これから削除を取り消して項目を復元する 判定の鍵は3番です。削除中にページレイアウトが編集されていなければ、復元した項目はレイアウトに戻ります。しかし編集された場合はレイアウト定義から項目が落ちているため、復元しても表示されません。設問は「編集されています」と明示しているので、再追加が必要になります。 初学者が誤解しやすいのは、「復元すれば完全に元通りになる」と考えてしまう点です。復元されるのはデータであって、周辺の設定(レイアウト、レポート、数式の有効状態、リレーション種別など)は別途確認が必要です。
選択肢の検討
A. 項目に保存されていたデータは復元されず、空の項目として戻ります。 → ✕
保持期間内であれば、項目とともにデータも復元されます。空の項目として戻ることはありません。この選択肢が正しくなるのは、保持期間を過ぎて完全削除された後に、同名のカスタム項目を新規作成した場合です。その場合は同じ名前でも別の項目なので、当然データは入っていません。
B. 項目の削除を取り消すには、Salesforceサポートに依頼する必要があります。 → ✕
保持期間内であれば、管理者自身が[設定]→[オブジェクトマネージャ]→[項目とリレーション]→[削除済みの項目]を開き、[復元]をクリックするだけで戻せます。サポートへの依頼は不要です。サポートに相談することになるのは、保持期間を過ぎて完全に削除されてしまった後など、管理者の設定画面では扱えない状況です。
C. 項目はレコードの[ごみ箱]から復元する必要があります。 → △(惜しいが不正解)
「削除したものはごみ箱から戻す」という発想は自然ですが、[ごみ箱]はレコード(取引先や商談などのデータ行)のための場所です。カスタム項目という**設定(メタデータ)**は、オブジェクトマネージャの[削除済みの項目]から復元します。加えて、設問が問うているのは「復元時に考慮すべきこと」であり、復元操作そのものの説明はその答えになりません。
D. 項目をページレイアウトに再度追加する必要があります。 → ⭕ 正解
項目が削除されている間にページレイアウトが編集されているため、そのレイアウトの定義からは項目が除かれています。復元しても自動では戻らないので、管理者がページレイアウトエディタで項目を配置し直す必要があります。設問の「まだ使用している部門がある」という状況に対処するには、この作業が欠かせません。
管理者としての対処手順
- [設定]→[オブジェクトマネージャ]→[取引先]→[項目とリレーション]を開き、[削除済みの項目]をクリックする。
- 対象項目の[復元]をクリックする(保持期間を過ぎていると一覧に表示されません)。
- [ページレイアウト]を開き、復元した項目が配置されているか確認する。外れている場合は、項目パレットから所定のセクションへドラッグして保存する。
- その項目を使っていたレポートを確認し、削除中に編集されていた場合は必要な列や条件へ追加し直す。
- その項目を項目履歴管理の対象にしていた場合は、復元後に追跡設定が有効になっているか確認し、外れていれば再設定する。
- 数式項目やリレーション項目を復元した場合は、下記のポイントを確認して手直しする。
あわせて覚えておきたいポイント
- 復元した数式項目は無効な状態で戻ることがあります。編集して保存し、数式のエラーを解消する必要があります。
- 削除した主従関係は参照関係として復元されます。主従関係に戻したい場合は、子レコードに親が必ず存在するなどの条件を満たしたうえで、項目種別を変更します。
- [削除済みの項目]にある項目は完全削除されるまで、オブジェクトのカスタム項目数の上限に算入され続けます。上限に達しているときは、不要な項目を完全削除して枠を空けます。
- 一意、必須、項目連動関係、AppExchangeパッケージへの追加は自動復元されないため、必要に応じて手動で再設定します。
出典(Salesforce公式)
- Manage Deleted Custom Fields https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.fields_managing_deleted_fields.htm 削除したカスタム項目とデータの保持期間、保持期間中は管理者自身が復元できること、完全削除まで項目数の上限に算入されることを裏付けています。
- Manually Restore Attributes of Deleted Fields https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.fields_manually_restore_attributes.htm 項目の削除中に編集されたページレイアウトやレポートには項目を手動で追加し直す必要があること、数式項目やリレーションの復元時の注意点を裏付けています。
- Manage Deleted Fields in Lightning Experience https://help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.fields_manage_deleted_fields_LEX.htm オブジェクトマネージャの[削除済みの項目]からカスタム項目とデータを復元する手順を裏付けています。
- Delete a Custom Field https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.deleting_fields.htm 項目削除時に項目履歴データが削除され、変更の追跡が停止することを裏付けています。