Administrator 練習問題 Q256
Cloud Kicks のサポートユーザーチームは、オンラインで興味関心を表明した見込み客へのフォローアップコールを社内営業担当者に支援しています。現在、チームはリードオブジェクトにアクセスできません。管理者は適切なアクセスをどのように提供すべきでしょうか?
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正答:B. 権限セットを構成します。
解説
前提知識
プロファイルとは
プロファイルは、ユーザー1人に必ず1つだけ割り当てる設定の束です。どのオブジェクト(取引先、リードなど)を参照・作成・編集・削除できるか、どのタブやアプリを使えるかといった「土台」を決めます。1人に1つしか割り当てられないため、プロファイルを編集すると同じプロファイルを共有している全員に影響します。
権限セットとは
権限セットは、プロファイルと同じ種類の権限を「追加で」与えられる部品です。1人のユーザーに複数割り当てられ、割り当てを外せば元の状態に戻ります。特定のメンバーだけに例外的な権限を渡す用途に向いています。権限を足すことはできますが、プロファイルで許可された操作を禁止することはできません。
ロールとは
ロール(役割)は組織の階層構造を表すもので、「誰が誰のレコードを見られるか」というレコード単位の可視性に関わります。オブジェクトそのものを使えるようにする設定ではありません。
💡 ここがまだモヤッとする方へ:プロファイルと権限セットの役割分担は、プロファイルと権限セット:Salesforceの権限は「土台」と「追加ブロック」で考える で詳しく整理しています。
設問の状況を分解する
- サポートユーザーのチームが、内勤営業担当者のフォローアップコールを支援している
- 現状、そのチームはリードオブジェクトに一切アクセスできない
- つまり足りないのは「リードというオブジェクトを扱う権限」そのもの
- 対象は組織全体ではなく、サポートユーザーの一部チーム 初学者が誤解しがちなのは、「レコードが見えない」原因をすべて共有設定の問題だと考えてしまう点です。オブジェクト権限がなければ、共有をどう設定してもリードのタブもレコードも表示されません。まずオブジェクト権限、次にレコード共有、という順で考えます。
選択肢の検討
A. 新しいプロファイルを作成する → △(惜しいが不正解)
プロファイルでもリードへのアクセスは付与できます。しかし、各ユーザーに割り当てられるプロファイルは1つだけで、プロファイルの変更は同じプロファイルを使う全ユーザーに影響します。Salesforceは、オブジェクト権限の管理には再利用可能な権限セットと権限セットグループを推奨しています。判別基準は「既定のアプリ、レコードタイプ、ページレイアウトなどの土台を変える必要があるか、それとも一部ユーザーに追加権限だけを付与するか」です。
B. 権限セットを構成します。 → ⭕ 正解
権限セットでリードオブジェクトに必要な権限を設定し、対象のサポートユーザーにだけ割り当てれば、既存のプロファイルを変更せずにアクセスを追加できます。設問から確実に必要と判断できるのはリードの[参照]権限です。[作成]や[編集]は、実際のフォローアップ業務でリードを作成・更新する必要がある場合に限って付与します。必要に応じてタブ設定と項目権限も追加します。
C. 新しいロールを割り当てます。 → ✕
ロールはレコードの可視性を階層で広げる仕組みです。オブジェクト権限がないユーザーは、ロールを変えてもリードを開けません。「リード自体は使えるが、部下のリードが見えない」症状ならロール階層の見直しが正解になります。
D. 手動共有の設定 → ✕
手動共有は、特定の1レコードを特定のユーザーに個別に見せる機能です。オブジェクト権限を補うものではなく、1件ずつの作業になるため業務全体の支援には使えません。「1件の重要な案件だけ例外的に見せたい」ケースならこれが正解です。
管理者としての対処手順
- [設定]のクイック検索で「権限セット」と入力し、[権限セット]を開く
- [新規]をクリックし、「サポート:リードアクセス」などのラベルを付けて保存する
- [オブジェクト設定]→[リード]→[編集]を開き、業務に必要な最小限のオブジェクト権限を有効にする。少なくとも[参照]を付与し、[作成]や[編集]は業務要件がある場合だけ付与する
- 必要に応じて、同じオブジェクト設定内でタブ設定と項目権限を構成する
- [割り当ての管理]→[割り当てを追加]で、対象のサポートユーザーを選択して割り当てる
- 対象ユーザー本人にログインしてもらい、リードタブとレコードが見えるか確認する
あわせて覚えておきたいポイント
| 症状 | 原因の候補 | 打ち手 |
|---|---|---|
| オブジェクトのレコードを検索・参照できない | オブジェクトの[参照]権限がない可能性 | プロファイルまたは権限セットのオブジェクト権限を確認 |
| タブは見えるがレコードが0件 | レコードへの共有がない | 組織の共有設定・共有ルール・ロール階層 |
| レコードは見えるが特定項目を参照・編集できない | 項目権限(項目レベルセキュリティ)がない可能性 | プロファイルまたは権限セットの項目権限を確認 |
- 職務単位で複数の権限セットをまとめたい場合は、権限セットグループを使います。
- プロファイル、権限セット、権限セットグループは権限を付与します。実効権限を取り消すには、その権限を付与しているすべての割り当て元から削除する必要があります。権限セットグループのミュート設定で無効化できるのは、そのグループ内の権限セットから付与される権限であり、プロファイルや別の権限セットによる付与を打ち消すことはできません。
- タブを非表示にする設定やページレイアウトは、オブジェクト権限・項目権限の代替となるセキュリティ制御ではありません。項目をアプリ全体で確実に保護するには項目権限を使用します。
出典(Salesforce公式)
- Enable Object Permissions in Permission Sets — 権限セットでオブジェクトの参照・作成・編集・削除権限を設定でき、同じ画面でタブ設定や項目権限も構成できることを裏付ける。
- Permissions and Access Settings — 各ユーザーに割り当てられるプロファイルは1つで、複数の権限セットを追加できること、およびオブジェクト権限・項目権限には権限セットが推奨されることを裏付ける。
- Control Who Sees What — プロファイルと権限セットがオブジェクト・項目アクセスを制御し、ロール階層や共有設定、手動共有がレコード単位のアクセスを制御することを裏付ける。
- Set Field Permissions in Permission Sets and Profiles — 項目権限がアプリ、関連リスト、リストビュー、レポート、検索結果を含む各所の項目表示を制御することを裏付ける。
- Control Access to Objects(Trailhead) — タスクまたは職務単位で権限セットと権限セットグループを構成してオブジェクト権限を付与する推奨設計を裏付ける。