Administrator 練習問題 Q168
承認プロセスのどの構成要素が、承認の連鎖を定義し、どのレコードがそのステップに進めるかを決定し、承認依頼の割り当て先を指定しますか?
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正答:B. 承認ステップ
解説
前提知識
承認プロセスとは
「このレコードは、先に進める前に誰かの OK をもらう必要がある」というルールを、Salesforce の中で仕組み化する機能です。休暇申請、値引き承認、契約書の稟議といった業務がこれにあたります。 承認プロセスは、大きく四つの部品でできています。
| 構成要素 | 担当する役割 |
|---|---|
| プロセス定義の詳細 | プロセスの名前、申請できるユーザー、承認中にレコードを編集できる人など、プロセス全体の設定 |
| エントリ基準 | そもそもこのプロセスに入れるレコードかどうかを判定する入口の条件 |
| 承認ステップ | 誰に、どの順番で承認を求めるか。各ステップに進める条件もここで決める |
| 承認アクション | 申請・承認・却下・差し戻しのタイミングで自動実行する処理(項目更新、メール送信など) |
📌 **「承認の連鎖(chain of approval)を定義する」のは承認ステップです。**公式ヘルプの表現をそのまま引くと、承認ステップは「特定の承認プロセスにおける承認の連鎖を定義する」ものであり、「各ステップは、どのレコードがそのステップに進めるか、承認依頼を誰に割り当てるか、各承認者の代理人が応答できるかを決定する」とされています。 設問の3つの記述が、この公式定義と一字一句レベルで対応しています。 📘 承認プロセスそのものを一から理解したい方はこちらをどうぞ→ 承認プロセスとは何か:「上司の承認をもらう」を仕組み化する
設問の状況を分解する
問われているのは、次の3つを同時に担う構成要素です。
- 承認の連鎖を定義する → 1段階目は課長、2段階目は部長、という並び順
- どのレコードが進めるかを決める → ステップごとの条件
- 承認依頼の割り当て先を指定する → 承認者は誰か
💡 3つのうち1つでも欠ける選択肢は不正解、という読み方をしてください。特に「2. どのレコードが進めるか」は、エントリ基準と紛らわしく作ってあります。エントリ基準はプロセスの入口、ステップの条件はステップの入口です。判定する場所が違います。
選択肢の検討
A. プロセス定義の詳細 → ✕
プロセスの名前、一意の名前、承認中のレコードを誰が編集できるか、申請できるユーザーは誰か、といったプロセス全体の設定を持つ場所です。承認者を指定する場所ではありませんし、承認の順番も持ちません。
B. 承認ステップ → ⭕ 正解
公式の定義が、設問の3要素をそのまま並べています。
- 承認の連鎖を定義する
- そのステップに進めるレコードを決める
- 承認依頼の割り当て先を指定する 承認プロセスの中で「誰が承認するか」を持っているのは、この構成要素だけです。
C. エントリ基準 → △(惜しいが不正解)
プロセスに入る入口の条件です。「金額が100万円以上の商談だけをこのプロセスに乗せる」といった判定を行います。 設問の「どのレコードが進めるかを決定する」だけを見るとこれも当てはまりそうですが、エントリ基準は承認者を指定できませんし、連鎖(順番)も持ちません。3要素のうち1つしか満たさないので不正解です。
D. 承認アクション → ✕
申請時・承認時・却下時などに自動実行される処理です。項目更新、メールアラート、ToDo作成などがこれにあたります。あくまで「起きたあとに何をするか」であって、承認者を決める場所ではありません。
管理者としての対処手順
- [設定]→[承認プロセス]を開き、対象オブジェクトを選ぶ
- 対象の承認プロセスを非有効化してから編集する
- [新しい承認ステップ]を追加し、そのステップに進めるレコードの条件を設定する
- 承認依頼の割り当て先として、ユーザー、申請者のマネージャー、または対応するキューを設定する
- ステップの順序と条件を確認し、承認プロセスを再度有効化してテストする 設定場所の対応関係も整理しておきます。
| やりたいこと | 設定する場所 |
|---|---|
| このプロセスに乗せるレコードを絞りたい | エントリ基準 |
| 1段階目は課長、2段階目は部長にしたい | 承認ステップ |
| 2段階目は1000万円以上のときだけ通したい | 承認ステップの条件 |
| 承認されたら状況項目を「承認済み」にしたい | 承認アクション(最終承認アクション) |
| 申請中はレコードを編集できないようにしたい | 初期申請アクション(既定でロック) |
あわせて覚えておきたいポイント
- 承認ステップを追加・変更できるのは、承認プロセスが非有効のときだけです。稼働中のプロセスを直すには一度非有効化する必要があります。
- 承認者には、特定のユーザーのほか、申請者のマネージャ項目やキューも指定できます。
- 既定の初期申請アクションはレコードのロックです。承認待ちの間に内容を書き換えられないようにするための仕組みです。
出典(Salesforce公式)
- Add an Approval Step to a Classic Approval Process — 決定的根拠:「承認ステップは、特定の承認プロセスにおける承認の連鎖を定義する。各ステップは、どのレコードがそのステップに進めるか、承認依頼を誰に割り当てるか、各承認者の代理人が応答できるかを決定する」
- Classic Approval Processes Terminology — 「各ステップが決定するもの:そのステップに進めるレコード/承認依頼の割り当て先/各承認者の代理人が応答できるか」
- Customize How Records Get Approved(Trailhead) — 「承認ステップは承認依頼を各ユーザーに割り当て、承認の連鎖を定義する」「既定の初期申請アクションはレコードをロックする」
- Control Which Records Apply to an Approval Step in a Classic Approval Process — ステップ単位の条件設定(エントリ基準との違いの根拠)
- Add an Automated Action to Your Classic Approval Process — 承認アクションが「自動実行される処理」であることの根拠