Administrator 練習問題 Q80
Ursa Major Solarは、提出、ルーティング、および承認を簡素化するためのガイド付き経費報告プロセスでユーザーを支援したいと考えています。管理者がこのソリューションを構築するために使用する必要がある2つのツールはどれですか。2つの答えを選択してください
左の□で回答を選択。本文を押すと横線で除外でき、もう一度押すと戻せます。
2つ選択してください(0/2)
正答:B. フロービルダー / C. 承認プロセス
解説
前提知識
ガイド付きプロセスとは
「ガイド付き」とは、ユーザーに白紙のレコード入力画面を渡すのではなく、質問に答えていけば必要な入力が完了する画面を用意することを指します。経費精算のように、入力項目が状況によって変わる業務で効果があります。
フロービルダーとは
Salesforceの自動化ツールの中心にあたる、コードを書かずに処理の流れを組み立てるツールです。作れるフローには種類があり、本問で使うのは**画面フロー(Screen Flow)**です。 画面フローは、ユーザーがボタンを押すと起動し、画面を順に出しながら入力を受け取り、最後にレコードを作成・更新します。「1画面目で経費の種類を聞き、選ばれた種類に応じて2画面目の入力項目を変える」といった分岐が組めます。
📌 Salesforce公式のサービスプロセス例では、Create Expense Report 画面フローテンプレートを使って経費の受入フォームを構成しています。テンプレートの表示可否は組織の機能や構成に依存しますが、経費入力のようなガイド付き体験を画面フローで実装することの公式例です。
承認プロセスとは
提出されたレコードを、決められた順番で誰かに承認させる仕組みです。「誰に回すか(ルーティング)」「承認されたら何をするか」「却下されたらどうするか」を設定で定義します。金額に応じて課長→部長と回す、といった多段階の承認も作れます。 現在のSalesforceでは、フロービルダー上で構築するフロー承認プロセスが推奨形態になっており、条件に応じた動的なルーティングを組めます。
検証ルールとは
保存時に条件をチェックし、条件に合致したらエラーを出して保存を止める仕組みです。データの品質を守る「門番」であり、処理を進める道具ではありません。
クイックアクションとは
レコードページなどに置くショートカットボタンです。押すと入力画面が1枚出て、レコードを作成できます。あくまで入口であって、複数画面の分岐や承認は担当しません。
設問の状況を分解する
設問は要件を3つ並べています。
- 提出(ユーザーが経費を入力して出す)
- ルーティング(適切な承認者へ回す)
- 承認(承認・却下の判断を記録する) そして「ガイド付きでユーザーを支援したい」と言っています。 ここを分けて考えるのが解法です。1はユーザーの入力体験の話、2と3は人による承認の話です。現在のフロー承認プロセスもFlow Builderで構築しますが、選択肢上は「ガイド付き入力を作るツール」と「承認の仕組み」を別々に選ぶため、BとCの組み合わせになります。
- 入力を導く → 画面フロー(フロービルダー)
- 出したものを回して承認させる → 承認プロセス
選択肢の検討
A. 検証ルール → ✕
入力ミスを止めるだけです。「領収書番号が空なら保存させない」といった品質担保には使いますが、ユーザーを次の手順へ導くことも、承認者へ回すこともできません。問題文が「不正なデータが登録されてしまう」「必須にしたい」と言っていたら、こちらが正解になります。
B. フロービルダー → ⭕ 正解
画面フローで、経費の種類・金額・添付といった入力を段階的に案内できます。設問の「ガイド付き(guided)」に対応するのはこのツールだけです。作成したフローはボタンやLightningページに配置してユーザーに公開します。
C. 承認プロセス → ⭕ 正解
提出された経費レコードを、金額や部門に応じて適切な承認者へ割り当て、承認・却下を記録します。設問の「ルーティング」「承認」に直接対応します。
D. クイックアクション → △(惜しいが不正解)
「経費を提出する入口を置く」という意味では方向性が合っており、実務では画面フローを起動するアクションとして併用できます。ただしクイックアクション自体は、条件分岐するガイド付き入力や承認ルーティングを定義する機能ではありません。正解との判別基準は、入口を用意するだけか、業務ロジックを構築するかです。
管理者としての対処手順
- [設定]→[フロー]→[新規フロー]→[画面フロー]を選ぶ
- 画面要素を並べ、経費の種類・金額・日付・添付などの入力項目を配置する
- 決定要素で、種類に応じた入力画面の分岐を作る
- [レコードを作成]要素で経費レコードを保存する
- フローを有効化し、ボタン(アクション)またはLightningページに配置して営業ユーザーに公開する
- 現行のフロー承認プロセスを使用できる組織では、[設定]→[フロー]→[新規フロー]から、手動申請なら[Autolaunched Flow Approval Process (No Trigger)]、保存時の自動開始なら[Record-Triggered Flow Approval Process]を選ぶ
- ステージ、承認ステップ、決定要素を使って承認者とルーティングを定義する。Classic承認プロセスを使用する場合は、対象オブジェクトのエントリ条件、承認ステップ、承認・却下時のアクションを設定する
- サンドボックスで、提出から承認完了までを実際に1周させて確認する
あわせて覚えておきたいポイント
| 要件の書かれ方 | 使うツール |
|---|---|
| ガイド付き/ステップごとに入力させたい | 画面フロー(フロービルダー) |
| 上長の承認を得たい/段階的に回したい | 承認プロセス |
| 不正な値を保存させたくない | 検証ルール |
| ワンクリックでレコードを作りたい | クイックアクション |
| レコード保存をきっかけに裏で処理したい | レコードトリガーフロー |
- 承認の設計では、「いつ開始するか」と「誰に割り当てるか」を必ず分けて考えます。条件の組み合わせが多い場合は、フロー承認プロセスで動的にルーティングします。
- ワークフロールールとプロセスビルダーは2025年12月31日でサポートと更新が終了しています。新規の自動処理はFlow Builderを基本としますが、人の承認・却下と承認履歴が要件なら承認プロセスを選びます。
💡 承認の仕組みそのものがまだモヤッとする方へ。承認プロセスの構成要素と設計手順を一から整理した記事があります → 承認プロセスとは何か:「上司の承認をもらう」を仕組み化する
出典(Salesforce公式)
- Create a Service Process to Manage Expenses — 「[設定]でフローを開き、[新規フロー]→[画面]カテゴリの Create Expense Report テンプレートを選ぶ」(経費精算のガイド付き入力が画面フローで作られることの根拠)
- Getting Started with Screen Flows — 画面フローが画面要素でユーザー入力を受け取る仕組みであること、経費レポートがサンプルとして扱われていること
- Expense Reports Classic Approval Process Example — 経費精算が承認プロセスの標準的な適用例として公式に示されていること(本問の決定的根拠)
- Automate Your Approvals with Flow Approval Processes — フロー承認プロセスが複数段階・複数ユーザーの承認と条件分岐を扱うことを裏付ける
- Create a Flow Approval Process from Scratch — [設定]の[フロー]から手動申請型またはレコードトリガー型のフロー承認プロセスを作成する現行手順を裏付ける
- Salesforce Workflow Rules & Process Builder End of Support — 「Salesforceは2025年12月31日をもってワークフロールールとプロセスビルダーのサポートを終了し、フローへの移行を推奨している」