Administrator 練習問題 Q127
Ursa Major Solar のプラットフォーム管理者は、タスクとイベントに事前入力された件名を追加したいと考えています。タスクの件名は「現場訪問のスケジュール設定」と「契約書の送信」、イベントの件名は「現場訪問」と「同行」です。この要件を満たすには、管理者はどのように設定すればよいでしょうか?
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正答:B. タスクの件名フィールドに「現場訪問のスケジュール設定」と「契約書の送信」の選択リスト値を追加します。イベントの件名フィールドに「現場訪問」と「同行」の選択リスト値を追加します。
解説
前提知識
「活動(Activity)」「タスク(Task)」「イベント(Event)」の関係
Salesforceでは、顧客とのやりとりを記録する仕組みをまとめて「活動」と呼びます。実際に作成される活動レコードは、主に次の2種類です。
- タスク(Task):期日のあるTODO。例「見積書を送る」
- イベント(Event):開始・終了時刻を持つ予定。例「14:00から訪問」 タスクとイベントは共通のActivityデータモデルを使用しており、件名(Subject)は両方で使われる共有標準項目です。一方で、管理者がユーザーへ提示する定義済み件名の値は、タスクとイベントの設定画面で個別に確認・編集できます。
📌 **データモデル上のSubjectは共有項目だが、タスク用とイベント用の定義済み件名は、それぞれの設定画面から管理する。**この二つを混同しないことが本問のポイントです。 件名の定義済み値は、設定上
- [設定]→[オブジェクトマネージャー]→[タスク]→[フィールドとリレーション]→[件名]
- [設定]→[オブジェクトマネージャー]→[イベント]→[フィールドとリレーション]→[件名] というように別々に管理されます。
📘 このあたりがまだモヤッとする方へ。活動・タスク・イベント・ToDoリストの関係を、図と比較表で一から整理した記事を用意しています→ 活動・タスク・イベント・ToDoリストの違い
件名フィールドの特殊な性質
タスク/イベントの件名は、選択リスト値を用意できる一方で、ユーザーは自由テキストも入力できるというハイブリッドな挙動をします。つまりこの設定は「入力を強制する」ものではなく、**「よく使う件名を候補として提示し、入力の手間と表記ゆれを減らす」**ものです。今回の要件「事前入力された件名を追加したい」にまさに合致します。
設問の要件を整理する
| 対象 | 必要な件名 |
|---|---|
| タスク | 現場訪問のスケジュール設定、契約書の送信 |
| イベント | 現場訪問、同行 |
ポイントは、タスクとイベントで候補を分けたいということです。イベントを作るときに「契約書の送信」が候補に出てきたら邪魔になります。
選択肢の検討
A. グローバルアクション「新しいイベント」および「新しいタスク」の定義済みフィールド値に新しい値を追加します → ✕
アクションの「定義済みフィールド値(Predefined Field Values)」は、そのアクションを使ったときに1つの値を固定で初期表示する機能です。1つのフィールドに対して2つの値を登録して「候補リストとして選ばせる」ことはできません。要件(タスクに2つ、イベントに2つの候補)を満たせないため不正解です。 (もし「イベント作成時は常に件名を現場訪問にしたい」という要件なら、A が正解になります。)
B. タスクの件名フィールドとイベントの件名フィールドに、それぞれの選択リスト値を追加 → ⭕ 正解
タスクとイベントの設定画面から、それぞれに必要な定義済み件名を追加します。**標準機能のみ・ノーコードで要件を満たせます。**タスク側にはタスク用の2値、イベント側にはイベント用の2値を設定します。
C. アクティビティに新しいカスタム件名選択リストフィールドを作成し、フィールド値を追加します → ✕
タスクとイベントのカスタム項目はActivityレベルで作成し、各ページレイアウトへ配置できます。しかし本問は、標準のSubjectに用意されている定義済み件名の仕組みだけで実現できます。 カスタム項目を追加すると標準Subjectとの二重管理になり、カレンダーや活動タイムラインでも標準Subjectとの使い分けが必要になるため不適切です。
💡 Salesforce認定試験の大原則:標準機能で実現できることを、カスタム開発や余分なカスタムフィールドで解決しようとする選択肢は、ほぼ不正解。
D. アクティビティ件名フィールドに、4つすべての選択リスト値を含めます → ✕
設定画面では、件名の定義済み値をタスクとイベントで別々に管理します。Dのように4値を共通設定する方法では、タスク用とイベント用の候補を分離できません。 本問の要件は、タスクにはタスク用の2値、イベントにはイベント用の2値だけを表示することです。そのためDではなくBを選びます。
管理者としての対処手順
タスク側
- [設定]→[オブジェクトマネージャー]→[タスク]
- [フィールドとリレーション]→[件名]をクリック
- [件名の選択リスト値]で[新規]→「現場訪問のスケジュール設定」「契約書の送信」を追加 イベント側
- [設定]→[オブジェクトマネージャー]→[イベント]
- [フィールドとリレーション]→[件名]をクリック
- [件名の選択リスト値]で[新規]→「現場訪問」「同行」を追加 (Salesforce Classic の場合は [設定]→[カスタマイズ]→[活動]→[タスクのフィールド]/[イベントのフィールド])
あわせて覚えておきたいポイント
- 件名は選択リスト値を用意しても自由入力を禁止できません。値を強制したい場合は別途検証ルールが必要です。
- 件名と似たものに「種別(Type)」フィールドがあります。こちらもタスクとイベントで別の選択リストです。分類・集計したいなら種別、件名の入力を楽にしたいなら件名、と使い分けます。
- 選択リスト値を追加しても画面に出ない場合、レコードタイプが設定されていると、そのレコードタイプに値を割り当てないと表示されません。これは実務での定番のつまずきです。
出典(Salesforce公式)
- Create Predefined Subjects for Tasks and Events — 「管理者は営業担当者にとって有用な件名値を定義し、ユーザーはタスクやイベントの作成時に定義済み件名を選択できる」
- Customize Salesforce Task and Event Page Layouts — 「タスクとイベントの各ページレイアウトで、標準選択リスト項目の値をカスタマイズできる」
- Tips for Working with Activity Fields in Formulas — 「タスクとイベントは共通のActivityデータモデルを使用し、Subjectは両方で安全に参照できる共有標準項目」
- Add Values to Task Type Picklist — タスクの選択リスト値は[オブジェクトマネージャー]→[タスク]から追加する
- Add Values to Event Type Picklist — イベントの選択リスト値は[オブジェクトマネージャー]→[イベント]から追加する