Administrator 練習問題 Q43
複数のアクションを持つエージェントを開発中です。これらのアクションはそれぞれ異なるデータベースから情報を取得します。プラットフォーム管理者はこれらのアクションに「GetCustomerInfo」、「GetOrderDetails」、「GetShippingStatus」という名前を付けました。これらの名前を改善するために、管理者はどのようなベストプラクティスに従うべきでしょうか?
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正答:D. Find、Retrieve、Identify などの追加の関連動詞を使用します。
解説
前提知識
Agentforce のエージェントとは
Salesforce 上で動く AI の担当者です。ユーザーが自然言語で依頼すると、エージェントの推論エンジンが会話の文脈を読み、実行すべきアクションを選びます。
サブエージェントとアクションとは
- サブエージェント(旧トピック):エージェントが担当する業務のまとまり。例:注文問い合わせ対応。
- アクション:その業務の中で実行できる具体的な処理。レコードの取得、フローの実行、外部サービスの呼び出しなど。
なぜアクション名が重要なのか
Agentforce では、アクション名・説明・入出力の説明・サブエージェントの指示などが、推論エンジンが実行対象を選ぶ手掛かりになります。そのため、アクション名は単なる人間向けラベルではありません。
似た処理の名前をすべて Get で始めると、名前同士が似すぎて区別の手掛かりが弱くなります。Salesforce 公式は、類似するアクションに対して同じ動詞を繰り返すのではなく、Get、Find、Identify、Retrieve など、意味の近い多様な動詞を使うことを推奨しています。
設問の状況を分解する
- エージェントには複数の情報取得アクションがある。
- 現在の名前は
GetCustomerInfo、GetOrderDetails、GetShippingStatus。 - 3つとも同じ
Getで始まり、名前のパターンが似ている。 - 問われているのは、推論エンジンがアクションを区別しやすくする命名のベストプラクティス。
初学者は「同じ処理なら同じ動詞に統一したほうが分かりやすい」と考えがちです。しかし、Agentforce の命名では、人間向けの一貫性だけでなく、各アクションを自然言語上で識別しやすくすることが重要です。本問では、同じ
Getの繰り返しを避けることが決め手です。
選択肢の検討
A. すべての動詞を削除し、CustomerInfo、OrderDetails、ShippingStatus などの名詞のみを使用します。 → ✕
動詞を削除すると、そのアクションが取得・更新・削除のどれを行うのかが名前から分かりません。アクションの役割を明確にするため、処理を表す動詞は残します。
B. 大規模言語モデルのコンテキストを改善するために、各アクション名の先頭に「Salesforce」という単語を追加します。 → ✕
すべての名前に同じ語を加えても、アクション同士を区別する情報は増えません。名前が長くなるだけで、どの処理を選ぶべきかという判断材料にはなりません。
C. 各アクションを「Get」という動詞で開始して、一貫した命名規則を使用します。 → △(惜しいが不正解)
人間が一覧を管理するうえでは一貫性があります。しかし、Salesforce 公式は、似たアクションを同じ動詞で始め続けるのではなく、関連する多様な動詞を使うよう明示しています。したがって、本問では Get への統一を維持するCは不正解です。
D. Find、Retrieve、Identify などの追加の関連動詞を使用します。 → ⭕ 正解
公式の推奨に一致します。例えば、Find Customer Information、Retrieve Order Details、Identify Shipping Status のように、処理内容に合う関連動詞を使い分けます。名前の意味に差が生まれ、推論エンジンが各アクションを区別する手掛かりが増えます。
管理者としての対処手順
- Agentforce Builder で対象のエージェントを開く。
- 対象のサブエージェントを選び、登録されているアクション名と説明を一覧で確認する。
- 同じ動詞で始まる類似アクションを洗い出す。
- 処理内容に合わせて、
Get、Find、Identify、Retrieveなどの関連動詞を使い分ける。 - 各アクションの説明に、「何をするか」「どのような依頼で使うか」「使ってはいけない場面」を具体的に記述する。
- プレビューまたはテスト機能で複数の言い回しを入力し、意図したアクションが選択されるか確認する。
- 誤ったアクションが選ばれる場合は、名前だけでなく説明・入力項目の説明・サブエージェントの指示も修正して再テストする。
あわせて覚えておきたいポイント
| 改善対象 | 改善の考え方 |
|---|---|
| アクション名 | 処理を表す動詞を含め、似た名前の繰り返しを避ける |
| アクションの説明 | 何を実行し、いつ選ぶべきかを具体的に書く |
| 入力・出力の説明 | 値の意味と、エージェントが値をどのように扱うかを明示する |
| サブエージェントの指示 | 利用条件、判断基準、禁止事項を明確にする |
通常のプログラムでは同じ種類の処理に同じ接頭辞を付ける設計が好まれる場合があります。しかし、Agentforce のアクション名は推論の手掛かりでもあるため、一般的な命名規則をそのまま当てはめないことが試験上の判別基準です。
出典(Salesforce公式)
- Agent Action Instructions のベストプラクティス — 類似アクションを同じ動詞(例:Get)で始めるのではなく、Get、Find、Identify、Retrieve などの関連する多様な動詞を使うよう推奨している。
- Prompt Fine-Tuning in Agentforce — エージェントの精度を改善するため、アクション名・指示・入力と出力の説明を明確かつ区別しやすくする。
- Agentforce Glossary — エージェント、サブエージェント、アクションなど、Agentforce の構成要素を定義している。