Administrator 練習問題 Q216
Dreamhouse Realtyの営業担当副社長は、さまざまなチームにわたる企業の売上を視覚化するためのダッシュボードを要求しました。データの重要な場所は、その年のすべての売上の合計と、企業の売上目標への進捗状況です。この数値と合計目標への近さを単一の値として効果的に表示するダッシュボードコンポーネントはどれですか?
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正答:D. ゲージ
解説
前提知識
ダッシュボードとコンポーネントとは
ダッシュボードは、レポートの集計結果をグラフや数値で見せる画面です。その中に並ぶ一つひとつのパーツをコンポーネントと呼びます。 ゲージ、グラフ、テーブルなどのデータを表示するダッシュボードコンポーネントは、元になるレポートの結果を使用します。ダッシュボード側で商談などのレコードを独自集計するのではなく、レポートで集計した結果をどの形式で見せるかを設定します。
ゲージとは
ゲージ(Gauge)は、自動車の速度計のような半円のメーターです。表示するのはたった1つの値と、その値が**どこまで進んだか(目標に対する位置)**です。 設定では次を指定します。
- 最小値と最大値:メーターの左端と右端。最大値に年間目標を入れる。
- ブレークポイント(区切り値)と色:例えば「60%未満は赤、80%未満は黄、それ以上は緑」のように、達成度を一目で伝えられる。 つまりゲージは、「今いくらか」と「目標にどれだけ近いか」を同時に、単一の値として見せるためのコンポーネントです。
設問の状況を分解する
設問の要件を拾い出します。
- その年のすべての売上の合計を見せたい
- 売上目標への進捗状況を見せたい
- それを単一の値として効果的に表示したい 注目すべきは3番目の「単一の値として」です。この言葉がある時点で、内訳を分解して見せるコンポーネント(表、スタックバー、ドーナツ)はすべて候補から外れます。 初学者が迷うのは、「目標に対する進捗」をドーナツでも表せるのではないかと思ってしまう点です。ドーナツは全体を100%として、その内訳の割合を見せる図であって、外部に設定した目標値に対する達成度を表す図ではありません。この違いが本問の分岐点です。
選択肢の検討
A. 表 → ✕
表(テーブル)は、レポート結果を行と列で表示するコンポーネントです。上位の商談やチーム別の集計値を並べるのには適していますが、単一の値と目標への到達度をメーターとして強調する形式ではありません。 これが正解になるのは、「金額上位の商談をリストで見せたい」など、個別のレコードを並べたい設問のときです。
B. スタックバー → ✕
スタックバー(積み上げ棒グラフ)は、複数のカテゴリを積み上げて内訳を見せる図です。「単一の値として表示する」という要件と真逆です。 これが正解になるのは、「四半期ごとの売上を、製品カテゴリの内訳付きで比べたい」といった設問です。
C. ドーナツ → △(惜しいが不正解)
ドーナツは中央に合計値を表示できるため、「合計を見せる」という点だけを見れば惜しい選択肢です。 しかしドーナツのリング部分が表しているのは、集計されたデータをグループで分けた内訳の割合です。任意の目標値を基準にして「目標の何%まで来ているか」を表すことはできません。目標に対する進捗を見せようとすると、「達成分」と「未達分」という架空のカテゴリをレポート側で作る必要があり、素直な実装になりません。 正解との判別基準は、**「比べる相手がデータの内訳か、外部に決めた目標値か」**です。内訳ならドーナツ、目標値ならゲージです。
D. ゲージ → ⭕ 正解
Salesforce公式が「ゲージは目標までどれだけ近いかを見るために使う。成約案件などの単一の値を表示する」と明記しています。最大値に年間目標を入れておけば、年間売上合計と目標達成度を一つの図で同時に伝えられます。設問の3つの要件をすべて満たす唯一の選択肢です。
管理者としての対処手順
- まず元になるレポートを作る。商談レポートで、フェーズ=成立、完了予定日=今年度で絞り込み、金額の合計を出す。レポート形式は集計値が出せればよい。
- ダッシュボードを開き、[編集]→[+コンポーネント]で先ほどのレポートを選ぶ。
- 表示形式で**[ゲージ]**を選択する。
- [最小値]に0、[最大値]に年間の売上目標を入力する。
- ブレークポイント(例:目標の60%と80%)と色を設定し、達成度が色で分かるようにする。
- [保存]して、実際の数値と一致するか確認する。
💡 目標値がチームや年度で変わる場合、最大値を手で直すのは運用が辛くなります。ゲージには固定値を使う標準モードのほかに、レポートの指標や項目値を目標に使える動的モードがあります。
あわせて覚えておきたいポイント
ダッシュボードコンポーネントの問題は、設問のキーワードとコンポーネントの対応を覚えるだけで確実に取れます。
| 設問の表現 | 選ぶコンポーネント |
|---|---|
| 目標に対する進捗、達成度、単一の値 | ゲージ |
| 全体に占める割合、内訳の構成比 | ドーナツ/円 |
| 項目ごとの大小比較、ランキング | 横棒/縦棒 |
| カテゴリ別の内訳を含む比較 | スタックバー |
| 時系列の推移、トレンド | 折れ線 |
| パイプラインの段階ごとの絞り込まれ方 | ファネル |
| とにかく数値を大きく1つだけ | メトリック |
| レコードを一覧で見せる | 表(テーブル) |
紛らわしいのがメトリックとゲージです。どちらも単一の値を見せますが、目標に対する進捗を視覚的に表すならゲージ、単に数値を大きく出すだけならメトリックです。本問は「目標への進捗」と明記されているのでゲージです。
出典(Salesforce公式)
- Data Settings for Dashboard Gauge Components — 「ゲージは、目標にどれだけ近づいているかを見るために使用する。成約案件などの単一の値を表示する」(本問の決定的根拠)
- Formatting Settings for Dashboard Gauge Components — 「ゲージコンポーネントにブレークポイントと色を設定して、追跡している項目の現在値をユーザーが解釈しやすくする」(目標値と区切り値を設定できることの根拠)
- Gauge Charts — 「ゲージチャートは、実績売上対目標のような単一の指標に沿った進捗を追跡するために使用する。各ゲージチャートは1つの値を表示できる」
- Automatically Tune Your Dashboards to Your Business(リリースノート) — 「ゲージチャートを追加するときに標準モードまたは動的モードを選択する。標準モードでは固定値を使ってゲージチャートを作成する」(目標値を固定もしくは動的に持てることの根拠)