Administrator 練習問題 Q194
UniversalContainersのユーザーが会社を辞めました。管理者は、代わりのユーザーを作成する必要がありますが、使用可能なすべてのユーザーにライセンスを割り当てています。新しいユーザーのユーザーライセンスを解放するには、管理者は何をする必要がありますか?
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正答:A. 元従業員のユーザーレコードを非アクティブ化します。
解説
前提知識
ユーザーライセンスとは
Salesforceは、ログインできる人数分の「ユーザーライセンス」を購入して使います。有効なユーザー1人につき1ライセンスを消費し、上限に達すると新しいユーザーを作成できません。使用状況は[設定]→[会社の情報]で確認できます。
Salesforceのユーザーは削除できない
これが本問最大のポイントです。Salesforceにはユーザーを削除する機能がありません。 理由はデータの整合性です。ユーザーは、自分が作成・所有・更新した無数のレコードから参照されています。商談の所有者、ケースの作成者、承認履歴の承認者――これらを成り立たせるために、ユーザーレコードは永続的に残ります。
無効化(非アクティブ化)と凍結の違い
削除の代わりに、Salesforceには無効化と凍結があります。本問で決定的な違いは、ユーザーライセンスが利用可能になるかどうかです。
| ログイン | ユーザーライセンス | 主な用途 | |
|---|---|---|---|
| 無効化 | できない | 解放される | 退職・長期離脱 |
| 凍結 | できない | 解放されない | 即時のアクセス遮断、無効化前の一時措置 |
どちらもログインは止まり、どちらもレコードの所有権はそのまま残ります。だからこそ、ライセンスを空けたいのなら無効化一択なのです。
なぜ凍結という機能があるのか
無効化には事前準備が必要な場合があります。そのユーザーが承認プロセスの承認者になっていたり、カスタム階層項目で選択されていたりすると、そのひもづけを先に外す必要があるからです。その作業の間、不正アクセスを防ぐために先にログインを止めておく――これが凍結の正しい使い方です。
💡 無効化・凍結・ライセンスの関係がまだモヤッとする方へ。事前チェック項目やFAQを含めて一から整理した記事があります → Salesforceのユーザーは削除できない:無効化と凍結、ライセンスの関係
設問の状況を分解する
- 従業員が退職した
- 管理者はそのユーザーのライセンスを別の人に割り当てたい キーワードは「ライセンスを再利用したい」です。単にログインを止めたいのではありません。 初学者が間違えやすいのは、「退職したのだから、とりあえず凍結しておけばよい」と考えてしまう点です。凍結でもログインは止まりますが、ライセンスは占有されたままなので、新しい従業員に割り当てられません。 判定の軸は1つだけです。
ライセンスを空けたいのか? → 無効化 今すぐログインを止めたいだけか? → 凍結
選択肢の検討
A. ユーザーレコードを非アクティブ化する → ⭕ 正解
ユーザーレコードの[有効]チェックを外すと、ログインができなくなり、占めていたユーザーライセンスが解放されます。そのライセンスを新しい従業員に割り当てられます。過去のレコードや履歴はそのまま残るので、監査上の問題もありません。退職者処理の標準手順です。
B. 元従業員のユーザーレコードを削除する → ✕
実行できません。Salesforceではユーザーレコードを完全には削除できず、退職者は無効化して履歴と参照関係を保持します。
C. 元従業員のユーザーレコードを凍結する → △(惜しいが不正解)
ログインを即座に止められる点では適切な応急処置です。しかし、凍結してもユーザーライセンスは利用可能になりません。設問の「新しいユーザー用にライセンスを空ける」という目的を達成できません。問題文が「依存関係を解消する間、今すぐログインを止めたい」と言っていたら凍結が適切です。
D. 以前のユーザーレコードを新しいユーザーに変更する → ✕
既存ユーザーの氏名・メール・ユーザー名を後任者の情報に上書きしても、同じ有効ユーザーレコードが同じライセンスを使い続けるため、新しいユーザーを作成するためのライセンス枠は増えません。また、その方法では過去の設定履歴や活動履歴の表示名も後任者の情報に変わります。本問の要件は退職者を無効化してライセンスを利用可能にし、後任者を別ユーザーとして作成することです。
管理者としての対処手順
- 退職者が所有するレコード(取引先・商談・リード・ケース)の所有者を後任に移す
- 承認プロセスの承認者・代理承認者、キューメンバー、カスタム階層項目のひもづけを外す
- (引き継ぎに時間がかかる場合)先に[凍結]してログインを止めておく
- [設定]→[ユーザー]→対象ユーザーの[編集]を開く
- [有効]のチェックを外して保存する
- [設定]→[会社の情報]で、ライセンスの使用数が減ったことを確認する
- 新しい従業員のユーザーを作成し、ライセンスを割り当てる
⚠️ 無効化してもレコードの所有者は自動では移りません。 先に引き継ぎをするのが鉄則です。
あわせて覚えておきたいポイント
- ユーザー名(ログインID)はSalesforceの環境内で一意で、無効化しただけでは旧ユーザーがその文字列を保持します。再利用が必要な場合は、旧ユーザーのユーザー名を変更してから新しいユーザーへ割り当てます。メールアドレスはユーザー名とは別項目です。
- 無効化したユーザーは、[有効]にチェックを入れ直せば復活できます(ライセンスに空きがある場合)。
- パスワードリセットはアクセス遮断にはなりません。新しいパスワードを受け取った本人はログインできてしまいます。
出典(Salesforce公式)
- Add Users(Trailhead:User Setup and Management) — 「ユーザーを削除することはできないが、無効化すればライセンスが解放される」「ユーザーを凍結してもユーザーライセンスは解放されない」(本問の決定的根拠)
- Considerations for Deactivating Users — 無効化したユーザーは利用可能ユーザーライセンス数に算入されないことと、無効化を妨げる依存関係を裏付ける
- Freeze or Unfreeze User Accounts — 凍結はログインを止めるがユーザーライセンスを利用可能にはしないことを裏付ける
- Delete Users — ユーザーは完全削除できず、無効化によって履歴とレコードを保持することを裏付ける
- How to Switch an Existing User Account to a Different User — 既存ユーザー情報を後任者に上書きすると、過去の設定履歴・活動履歴も後任者の情報で表示されることを裏付ける