Administrator 練習問題 Q206
プラットフォーム管理者は、新しいエージェント用のプロンプトテンプレートを設計しています。このエージェントの目的は、簡潔で段階的な手順を提供することで、サービス担当者が技術的な問題を解決できるように支援することです。効果的なプロンプトを作成するためのベストプラクティスに基づいて、管理者はこのプロンプトを作成する際にどのようなアプローチを採用すべきでしょうか?
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正答:D. 自然でわかりやすい言語と明確で簡潔な指示を使用して、AI の動作をガイドします。
解説
前提知識
プロンプトテンプレートとは
Salesforceのプロンプトビルダーで作る、生成AIへの「指示書の雛形」です。毎回人間がプロンプトを書く代わりに、あらかじめ文章の型を作っておき、そこにSalesforceのレコード項目を差し込んでLLM(大規模言語モデル)に渡します。
プロンプトの指示とは
公式は「プロンプト命令は、プロンプトテンプレートの自然言語命令であり、『説明は500文字以内で記述してください』など、LLMのやることを記述する」と説明しています。つまり指示は、人間の新人に仕事を頼むときと同じで、短く、具体的に、普通の言葉で書くのが基本です。
公式のベストプラクティス
Salesforce公式は、プロンプトテンプレートを簡潔で分かりやすくし、専門用語を避け、自然言語と会話設計のベストプラクティスを使うよう案内しています。この原則で本問は判断できます。
設問の状況を分解する
- 利用者はサービス担当者(応対中に使う)
- 求められる出力は「簡潔で段階的な手順」
- つまり、ぶれの少ない、短くて読める出力が欲しい 初学者が誤解しがちなのは「プロンプトは長く書けば書くほど質が上がる」という思い込みです。実際は逆で、条件分岐を入れ子にするほどモデルは意図を見失い、出力が不安定になります。分岐や手順の強制は、プロンプトではなくフローなどの決定的な仕組みでやるのがSalesforceの設計思想です。
選択肢の検討
A. すべての主要なトラブルシューティングシナリオをカバーするために、複数のネストされた条件を含む詳細なプロンプトを記述します。 → ✕
公式の「簡潔でわかりやすく」と真っ向から衝突します。入れ子の条件分岐を自然言語で書き連ねると、モデルは指示を取りこぼします。こうした分岐ロジックが必要なら、プロンプトではなくフローやアクションに逃がします。
B. AI が専門分野を理解できるように、特定の技術用語と略語を使用します。 → ✕
公式は「業界の専門用語や略語を使用しない」と明示しています。略語は複数の意味を持つことが多く、モデルの誤読を招きます。なお、語彙を使いたい場合は「使う」のではなく「定義してから使う」のが原則です。
C. AI が創造的に応答できる柔軟性を持つように、高レベルの理論的概念を提供することに重点を置きます。 → ✕
本問の目的は「簡潔で段階的な手順」を安定して出すことです。抽象的な概念だけを渡して自由に書かせれば、手順の粒度も形式も毎回ばらつきます。マーケティングコピーのアイデア出しならこの方針もあり得ますが、手順書には向きません。
D. 自然でわかりやすい言語と明確で簡潔な指示を使用して、AI の動作をガイドします。 → ⭕ 正解
公式のベストプラクティスそのままです。自然言語で、簡潔に、やってほしいことを明確に書く。これが最も安定した出力を生みます。
管理者としての対処手順
- [設定]→[プロンプトビルダー]でテンプレート種別を選び、新規作成する
- 目的を一文で書く(例:「サポート担当者向けに、問題解決の手順を番号付きで示してください」)
- 出力形式を具体的に指定する(例:「手順は5つ以内、各手順は1文」)
- グラウンディング(レコード項目やKnowledgeの差し込み)で、自社固有の情報を供給する
- [プレビュー]で実データを使って出力を確認し、文面を少しずつ直して反復する
- 良ければ保存して有効化する
あわせて覚えておきたいポイント
| 場面 | 用語の扱い方 |
|---|---|
| プロンプトテンプレート | 専門用語・略語は避け、平易な自然言語で書く |
| エージェントのトピックの指示 | 業務固有の語を使うなら、その意味を定義してから使う |
どちらも「モデルに推測させない」点では一貫しています。知っているだろうという前提を置かない、と覚えてください。
設問データの補正
問題文の末尾にあった「16」は問題番号由来のゴミデータのため削除しました。
出典(Salesforce公式)
- プロンプトテンプレートを作成するためのベストプラクティス(help.salesforce.com/s/articleView?id=ai.prompt_builder_best_practices.htm) — プロンプトテンプレートを簡潔で分かりやすくし、専門用語を避け、自然言語を使うことの根拠(本問の決定的根拠。選択肢A・Bを切る根拠でもある)
- プロンプトビルダーの主要な概念(help.salesforce.com/s/articleView?id=ai.prompt_builder_key_concepts.htm) — 「プロンプト命令は、プロンプトテンプレートの自然言語命令であり、『説明は500文字以内で記述してください』など、LLMのやることを記述する」
- プロンプトテンプレートの材料(help.salesforce.com/s/articleView?id=ai.prompt_builder_template_ingredients.htm) — グラウンディングによってモデルにコンテキスト情報を与えるという設計の根拠