Administrator 練習問題 Q70
承認プロセスで、承認者としてキューが指定された場合、どのような動作になりますか?
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正答:B. キューのどのメンバーでもレコードを承認または却下でき、キューは単一の承認者として扱われる。
解説
前提知識
キューとは
キューは、レコードや仕事を**一旦受け止めておく「共同の受け皿」**です。個人ではなくチームに割り当て、手の空いた人が自分で取りにいくという使い方をします。 代表的な使い道は次のとおりです。
- ケースやリードの割り当て先(到着した問い合わせをチームの箱に入れる)
- リードの振り分けルールの宛先
- 承認プロセスの承認者(本問のテーマ)
承認プロセスの承認者に指定できるもの
承認ステップでは、承認者として次のような対象を指定できます。
- 特定のユーザー
- 申請者のマネージャ項目に入っている人
- レコード上のユーザー項目に入っている人
- 申請者に選ばせる
- キュー
キューを承認者にしたときの振る舞い
📌 キューのメンバー全員に承認依頼が届きます。そのうち誰か1人が承認または却下した時点で、そのステップは完了し、レコードは次へ進みます。 つまりキューは、個々のメンバーの集合ではなく、一つの承認者(単一のエンティティ)として扱われるということです。これが本問の核心です。 メリットは、担当者が休んでも承認が止まらないことです。シフト勤務のチームや、「マネージャーのうち誰かが見ればよい」という運用に向いています。 📘 承認プロセスそのものの仕組みから確認したい方はこちらをどうぞ→ 承認プロセスとは何か:「上司の承認をもらう」を仕組み化する
設問の状況を分解する
- 承認ステップの割り当て先として、個人ユーザーではなくキューが指定されている
- キューには複数のメンバーが所属している
- 問われているのは、全員の応答が必要か、誰か一人の応答で完了するかである Salesforceでは、承認者として指定されたキューは一つの承認者エンティティとして扱われます。メンバーの誰か一人が承認または却下すると、そのキューに割り当てられた承認ステップは完了します。
選択肢の検討
A. キューのメンバー全員の承認が必要 → ✕
直感的に選びたくなる選択肢ですが、逆です。公式ヘルプは「キューのメンバーのうち一人がレコードを承認した瞬間に、その承認ステップは完了とみなされる」と明記しています。 **もし本当に全員の承認を必要としたい場合は、キューではなく個々のユーザーを複数指定し、「全員が承認する必要がある(一致)」を選びます。**公式のナレッジ記事でも、全員承認が必要な場合は承認者をキューから個別ユーザーに変えることが回避策として案内されています。
B. どのメンバーでも承認・却下でき、キューは単一の承認者として扱われる → ⭕ 正解
公式の記述と完全に一致します。依頼は全員に届きますが、応答は一人分で十分です。早い者勝ちでステップが確定します。
C. 承認申請はキューの所有者にのみ通知され、メンバーには通知されない → ✕
事実と逆です。公式によれば、承認依頼メールはキューの各メンバーに直接送信され、宛先欄には各メンバー個人のメールアドレスが並びます。そもそもキューには「所有者」という概念はなく、あるのはメンバーです(キュー自体がレコードの所有者になることはあります)。
D. 個別ユーザーによる承認に対応していないオブジェクトでのみ使える → ✕
このような制約は存在しません。キューを承認者にするか、個人を承認者にするかは設計者の選択の問題であって、オブジェクト側の制限ではありません。こういうもっともらしいが聞いたことのない制約を語る選択肢は、その場で作られたダミーであることが多いです。
管理者としての対処手順
キューを承認者にするときの流れです。
- [設定]で
キューを検索し、[新規]でキューを作成する - 対象オブジェクトを選び、メンバー(ユーザー、公開グループ、ロールなど)を追加する
- 承認プロセスの承認ステップで、承認者としてそのキューを指定する
- 要件が「全員承認」である場合は、キューではなく個別ユーザー+「一致」設定に切り替える
あわせて覚えておきたいポイント
- キューの人数が非常に多い場合、承認ステップあたりのメール通知先には上限(1,000ユーザー)があります。公式は大きすぎるキューを分割することを推奨しています。
- 同じ「早い者勝ち」の発想は、ケースやリードのキューでも同じです。キューに入ったレコードは、メンバーの誰かが引き取った時点でその人のものになります。
- キューのメンバーにはユーザー個人だけでなく、公開グループやロールも追加できます。人事異動の多い組織では、個人ではなくグループで入れておくと保守が楽になります。
出典(Salesforce公式)
- Consideration in Approval Process when queue is selected as approver — 「キューのメンバーのうち一人がレコードを承認した瞬間に、その承認ステップは完了とみなされ、レコードは次へ進む」「全員の承認が必要な場合は、承認者をキューから個別のユーザーに変更する」(本問の決定的根拠)
- Email Behaviour Differences Between Approval Process and Approval Flow Orchestration — 「承認依頼メールはキューの各メンバーに直接送信され、各メンバーの個人メールアドレスが宛先欄に記載される」(選択肢Cが誤りである根拠)
- Salesforce Approval Process: Email Notifications Limited to 1,000 Users — 「承認ステップでキューまたは公開グループを承認者に指定した場合、メール通知は1ステップあたり1,000ユーザーに制限される」
- Set Up Queues — 「[設定]のクイック検索で「Queues」と入力して[キュー]を選択し、[新規]をクリックする」
- Customize How Records Get Approved(Trailhead) — 「承認ステップは承認依頼を各ユーザーに割り当て、承認の連鎖を定義する」