Administrator 練習問題 Q29
営業担当者が商談のボタンをクリックすると、簡単な割引計算画面が起動するはずです。管理者は、この割引計算画面を作成するためにどの自動化ツールを使用する必要がありますか?
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正答:A. フロービルダー
解説
前提知識
自動化ツールの全体像
Salesforceは、新しい宣言的自動化をフロービルダーで作成することを推奨しています。ワークフロールールとプロセスビルダーは2025年12月31日にサポートと更新が終了しました。既存のルールやプロセスは引き続き実行・編集できますが、不具合修正は提供されないため、フローへの移行対象です。
画面フロー(Screen Flow)とは
フローの中でも、ユーザーに画面を見せて、入力を受け取りながら進むタイプです。入力項目を並べ、その値を使って計算し、結果を画面に返す、という対話的な処理をコードなしで作れます。 作った画面フローは、レコードページへの埋め込み、ユーティリティバー、アクションやボタンからの起動など、さまざまな場所に置けます。設問の「ボタンをクリックすると画面が起動する」は、まさにこの使い方です。
フローの種類を区別する
| フローの種類 | 起動のしかた | 画面 |
|---|---|---|
| 画面フロー | ユーザーがボタンなどで起動 | あり |
| レコードトリガーフロー | レコードの作成・更新時に自動 | なし |
| スケジュールトリガーフロー | 指定した日時に自動 | なし |
| 自動起動フロー | 他のフローやApexから呼ばれる | なし |
「画面を出したい」という要件がある時点で、選択肢は画面フローしかありません。
設問の状況を分解する
- 営業担当者がボタンをクリックする(人が起点)
- 画面が起動する(UIが必要)
- その画面で割引を計算する(入力を受け取って結果を返す) この3つのうち、決定的なのは**「画面」**という言葉です。ユーザーに何かを見せて入力をさせる自動化ツールは、Salesforceの宣言的ツールの中ではフロービルダーだけです。他のツールはすべて、裏で黙って動くタイプです。
選択肢の検討
A. フロービルダー → ⭕ 正解
画面フローを作れば、割引率や金額を入力させ、計算結果をその場で表示できます。商談レコード上のアクションやボタンに紐づけて起動でき、必要なら計算結果をレコードに書き戻すこともできます。Salesforce公式のTrailheadでも、まさに「割引をリアルタイムに計算する画面フロー」が例題として紹介されています。
B. ワークフロールール → ✕
レコードの条件を評価して項目更新やメールアラートなどを実行する従来の自動化です。ユーザーに入力画面を表示できず、ボタンから対話的な計算画面を起動する要件を満たしません。既存ルールは動作しますが、Salesforceは新規自動化をフローで作成するよう案内しています。
C. プラットフォームイベント → ✕
システム同士がメッセージをやりとりするための仕組みです。外部システムとの非同期連携などに使いますが、ユーザーに見せる画面は一切持ちません。名前が難しいだけで、本問とは無縁の選択肢です。
D. プロセスビルダー → △(惜しいが不正解)
画面上で自動化を組み立てられる従来のツールですが、実行時にユーザーへ入力画面を表示する機能はありません。既存プロセスは引き続き動作・編集できますが、サポートと更新は終了しており、新しい自動化にはフロービルダーが推奨されています。利用者が操作する画面が必要なら画面フロー、と判別してください。
管理者としての対処手順
- [設定]→ クイック検索に「フロー」→[フロー]→[新規フロー]
- フローの種類で**[画面フロー]**を選択
- 商談のレコードIDを受け取るテキスト変数を作成し、API参照名を正確に
recordIdとして[入力で使用可能]をオンにする - [レコードを取得]要素で商談の金額などを取得する
- [画面]要素を置き、割引率の入力項目と、数式で計算した結果の表示テキストを配置する
- 必要なら[レコードを更新]要素で計算結果を商談に書き戻す
- 保存して[有効化]する
- [オブジェクトマネージャ]→[商談]→[ボタン、リンク、およびアクション]で、アクション種別が[フロー]のクイックアクションを作成する
- 商談ページレイアウトの[SalesforceモバイルおよびLightning Experienceのアクション]へ追加し、ボタンから画面フローが起動することを確認する
あわせて覚えておきたいポイント
- フローをボタンから起動するには、レコードページのアクションに追加する方法と、カスタムボタンから呼び出す方法があります。どちらもコードなしで設定できます。
- 画面フローにレコードの情報を渡すには、
recordIdという名前の変数を用意し、外部からの入力を許可するのが定石です。 - 自動化の設問は「人が操作するか、裏で動くか」で切ると迷いません。人が入力するなら画面フロー、保存をきっかけに自動で動くならレコードトリガーフローです。
出典(Salesforce公式)
- Build a Discount Calculator(Trailhead) — Flow Builderで商談の割引を計算し、ボタンから実行する一連の演習を示している(本問の決定的根拠)。
- Run a Screen Flow From a Quick Action — 有効な画面フローをLightningレコードページのクイックアクションから起動し、
recordId変数へレコードIDを渡す公式手順を示している。 - Start a Flow with a Button — 画面フローをクイックアクションまたはカスタムボタンから起動できることを示している。
- Salesforce Workflow Rules & Process Builder End of Support — 2025年12月31日に両機能のサポートと更新が終了し、既存自動化は継続する一方、新規自動化と移行先にはFlow Builderが推奨されている。