Administrator 練習問題 Q232
Dreamhouse Realityは、新しいホームコンシェルジュサービスを発表しました。この製品は、同社が過去に提供したものとは異なり、異なるビジネスモデルに従います。この要件を満たすために、管理者は何を構成する必要がありますか?
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正答:C. 新しい販売プロセスを作成します。
解説
前提知識
商談とフェーズとは
商談(Opportunity)は「進行中の取引」を管理するオブジェクトです。商談には**フェーズ(Stage)**という選択リスト項目があり、「初回訪問」「提案」「見積提示」「成立」のように、取引がどこまで進んだかを表します。売上予測やパイプラインのレポートは、このフェーズを土台に計算されます。
販売プロセスとは
フェーズ選択リストの全値の中から、「この種類の商談ではこの値だけ使う」という部分集合を定義する仕組みです。商談専用に用意された機能で、ケースならサポートプロセス、リードならリードプロセスが同じ役割を果たします。 ビジネスモデルが違えば、商談で使用するフェーズの組み合わせも変わります。売り切り型の商品と月額のコンシェルジュサービスでは、必要なフェーズが異なることがあります。すべての値を全商談に表示すると、営業担当者は関係のない選択肢の中から選ぶことになります。販売プロセスは、商談の種類ごとに利用可能なフェーズ値を絞り込む仕組みです。
レコードタイプとは
同じオブジェクトの中に「種類」を作る仕組みです。商談に「物件販売」「ホームコンシェルジュ」という2つのレコードタイプを置けば、種類ごとに違うページレイアウトと違うフェーズ(=販売プロセス)を割り当てられます。販売プロセスは、レコードタイプに割り当てて初めてユーザーに届きます。
💡 ここがまだモヤッとする方へ。レコードタイプの考え方を一から整理した記事を用意しています → レコードタイプとは何か:同じオブジェクトに複数の「種類」を作る仕組み
設問の状況を分解する
- 新サービス「ホームコンシェルジュ」を始める
- 過去の商品とは異なるビジネスモデルに従う
- つまり、成約までにたどる段取り(フェーズ)が既存商品と違う
- 既存商品の商談は今までどおり動かし続ける必要がある この設問では「異なるビジネスモデル」が、既存とは異なる商談の進め方、つまり利用するフェーズの組み合わせを示しています。選択肢Dの商談商品は「何を・いくらで売るか」を表しますが、取引の進行手順は変えません。選択肢の中で別の営業サイクルを構成できるのは、新しい販売プロセスです。
選択肢の検討
A. クイックアクションを作成します。 → ✕
クイックアクションは、レコードの作成や更新をワンクリックで行うためのボタンです。入力の手間を減らす道具であって、取引の進み方そのものを定義する機能ではありません。
B. 新しい承認プロセスを作成します。 → ✕
承認プロセスは「上司の承認をもらう」流れを仕組み化する機能です。値引き申請や契約書の承認には使いますが、ビジネスモデルの違いを表現するものではありません。設問に承認や決裁の話は一切出てきません。
C. 新しい販売プロセスを作成します。 → ⭕ 正解
新サービス専用に利用可能なフェーズの集合を定義できます。さらに商談レコードタイプへ割り当てることで、ホームコンシェルジュの商談だけにそのフェーズを表示し、既存商品の商談には従来の販売プロセスを維持できます。設問の選択肢ではCが正解です。
D. 新しいオポチュニティ製品を作成します。 → △(惜しいが不正解)
商談商品(オポチュニティ製品)は、商談に「何をいくつ、いくらで売るか」を明細としてぶら下げる仕組みです。新サービスを売るなら商品と価格表の登録は確かに必要になります。しかし商品を登録しても、商談で利用できるフェーズは変わりません。異なる営業サイクルなら販売プロセス、販売対象と価格を追加するなら商品・価格表、と判別してください。
管理者としての対処手順
- [設定]→[オブジェクトマネージャ]→[商談]→[項目とリレーション]→[フェーズ]で、新サービスに必要なフェーズ値をマスター選択リストに追加する
- [設定]→ クイック検索に「販売プロセス」→[販売プロセス]→[新規]
- 既存の販売プロセスに –マスター– を選び、名前を「ホームコンシェルジュ」として保存
- 選択済みの値から不要なフェーズを外し、新サービスで使用する値だけを残す。表示順を変更する場合は、商談の[フェーズ]項目側で組織全体の順序を調整する
- [オブジェクトマネージャ]→[商談]→[レコードタイプ]→[新規]で新しいレコードタイプを作り、この販売プロセスを指定する
- レコードタイプをプロファイルに割り当て、必要ならページレイアウトも分ける
| 分けたいもの | 使う設定 |
|---|---|
| フェーズの選択肢 | 販売プロセス |
| 表示する項目・配置 | ページレイアウト |
| 上の2つをまとめて種類として束ねる | レコードタイプ |
| 売る商品と価格 | 商品・価格表 |
あわせて覚えておきたいポイント
- 手順1を飛ばすと、新しいフェーズ値を販売プロセスで選択できません。マスターのフェーズ値を作る → 販売プロセスで使用値を絞る → レコードタイプに割り当てる、という関係を覚えてください。
- 販売プロセスは利用可能なフェーズ値を選別します。フェーズの表示順は商談の[フェーズ]項目側で管理され、販売プロセスごとに別の順序を持つ仕組みではありません。
- フェーズごとに「今やるべきこと」を画面に出したいなら、パス(Path)を併用します。パスはレコードタイプ単位で設定します。
- 同じ発想の設問は頻出です。「同じオブジェクトで、種類別に違う選択リスト値やレイアウトを使いたい」と書かれていたら、レコードタイプ+プロセスの組み合わせを疑ってください。
出典(Salesforce公式)
- Create and Manage Stages and Sales Processes(Trailhead) — 「[設定]で[販売プロセス]を開き、[新規]から既存の販売プロセスに –マスター– を選んで作成し、不要な値を削除して必要なフェーズだけを残す」(新しい販売プロセスの作成手順の根拠)
- Understand and Customize Sales Processes and Paths(Trailhead) — 「ユーザーがそのレコードタイプを選んで商談を作成すると、その販売プロセスの値だけがフェーズ選択リストに表示される」(販売プロセスがフェーズの部分集合を定義することの根拠)
- Optimize Sales Processes with Path in Salesforce(Trailhead) — 自社の販売プロセスに合わせてフェーズを決め、カスタマイズすることの根拠